画像(第48回)

"音の殿堂・丹羽ワールドを探訪"

枚方市香里園町在住 丹羽 巖さん

2018年3月30日 取材

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1.取材訪問

  オーディオ夢中人という方は、沢山おられると思っていたが、往年のHi-Fiマニアがミニコンポ・CDラジカセ・ヘッドホンステレオ・パソコンオーディオ等に分散し、真のマニアを見つけることは意外に難しくなっていた。
 我々の枚方南支部に熱狂的マニアの丹羽 巌さんがおられることが分かり、計画前倒しで取材させて頂いた。
 氏は中学時代からの音楽好きで、良い音を求め続け半世紀。松下入社後もステレオ事業部での仕事も長かったが、本格的活動は退職後であり、5年前にオーディオ界でも著名なステレオOBの石井伸一郎さんの指導で、隣接する物置部屋を大改修してリスニングルームを建設、充実の音楽生活を楽しまれている。

2. 丹羽さんのプロフィール

 丹羽さんは大阪出身で1969年松下電器入社、1972年ステレオ事業部へ配属され、北米でのTechnics製品を中心とする音響機器の企画・拡売を担当された。(この間5年間、アメリカ松下へも出向)
 1989年からは本社部門の国際協調推進室、HALS営業本部、電材営業本部、法務本部等を歴任され、2006年に定年退職された。
 在職中からTechnicsを中心とする音響機器を精力的に収集、アナログレコード、カセットテープ、オープンリールテープ、DAT(デジタルオーディオテープ)、CD、ハイレゾ等々、音源と機器を固定化することなく、究極の音の追及を継続されている。

3. 丹羽さんのコレクション

 丹羽さんのコレクションは稼働中のものだけでも50点を越えており、リスニングルームの2壁面以外にも、(トイレと風呂以外の)殆どの部屋でその部屋に適したオーディオを楽しめる様にされている。
マニア垂涎の名機も多々あり、その一部を以下にご紹介する。

 

4.本日のサウンド・プレゼンテーション

 多くの機器を多くのソースで、どの様にデモされるのか興味があったが、在職中に鍛えたプレゼン技を駆使、下記の様に絶妙に分類して試聴。平均2分で約20曲、平易な解説付で約2時間の「音の殿堂・丹羽ワールド」を飽きることなく探訪させて頂いた。
① 小さい機器(Technics代表機器の比較試聴)
② 国によりスピーカにより音も違う(各国名機の比較)
③ 室全体を鳴らす機器(現在最も注力中の分野)
④ 映像と音(DVD映像を150インチスクリーンに投影)
⑤自動演奏ピアノ(サービス)
 

5.丹羽フィロソフィの論議と懇談

 取材後丹羽邸にて食事を囲みながら約2時間オーディオ論議に花を咲かせた。丹羽さんのオーディオに関するフィロソフィーを要約すると次の様になる。
1)よい音を聴くには
 ◆壁、天井、床にコンパネを2枚位貼り定在波の発生を抑える。壁は反射板と吸収材を交互に貼り合わせ干渉を防ぐことができれば、どんなスピーカで聴いても、そこそこの音になる。
 ◆スピーカは、部屋の大きさから、できるだけ大きなものが良く4本は必要。
 ◆アンプは、それらスピーカを歪み少なく駆動できれば良く、あまりこだわらなくて良い。
 ◆音源は、それぞれの特徴と良さがあり、それなりに再生できれば良い。
 部屋の設計が良ければ、どんな機器で再生しても、それなりに良い音はする。
2)アナログレコードとCDの差 
 SACDはじめ最近のCDは音質が良くなっており、あまり差は感じない。むしろオリジナルの録音収録の方が大きな差が出ると思う。昔の録音でもリマスタリングされたもので素晴らしいものがある。
3)ハイレゾオーディオの評価
 ハイレゾだから特にCDより良いとは思えない。サンプリング周波数が高いということで音がまろやかになる訳もなく、メーカ・評論家の存在感を保つ隠れ蓑になっているのではないか。昔のDATが一番ハイレゾ音源に近いと思う。
4)生演奏との比較試聴の意味
 Hi-Fiを高忠実と訳すのであれば、生音源に忠実ということで生演奏に勝るものはなく、それに近い音が好ましい。しかしクラシック、ジャズの演奏以外に本当に生の音源があるのだろうか。この頃の歌手はイヤホンをして唄っているし、マイクを通してその声をPAシステムで聞いているのが大半だと思われ、何が生か分からない。
 そこに歌手がある様に、そこにオーケストラの広がりがある様に、そこにジャズのピアノ、ドラム、トランペットがある様に感じられれば十分である。
       

6.取材を終えて

 オーディオを語る丹羽さんの目は、往時のラジオ少年が垣間見られる。単なる評論家ではなく、メーカ勤務の経験から現実的で分かり易い見識で語られる。今後の展開をお聞きすると、リスニングルームと機器は略これで十分であり(奥様に怒られている)、音源(ボサノバがお好きとか)は、当然求め続けるということである。
 この場所でミニコンサートも行っており、音楽やオーディオに興味ある方が、楽しく集まり・聴き・語り合う場を提供したいということである。Technics復活への期待も熱く語られる。長時間に及ぶ取材を終え、心地好い疲れで丹羽ワールド(Urban Countryと呼称)に別れを告げた。
 

取材:梅原、吉川、櫻田、徳田、中溝、中村、松本(50音順)、HP作成:吉川

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