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■ e-Tax(電子申告)による確定申告 (2010年04月06日)

 私は昨年までの数年間、自パソコンから国税庁のコンピュータを使って確定申告書を作成してきました。電卓で計算したり税額表をめくったりする必要がなく、作成そのものは容易ですが、自宅のプリンタで出力して、添付書類と共に税務署に持参しなければなりません。今年は少しでもラクしようと、e-Tax(電子申告)に挑戦しました。
 前以て少し国税庁のe-Tax のサイトを調べましたが、システムが入り組んでいて全容がつかめない。マニュアルやQ&Aが乱立していて、それらのリンクが循環参照でぐるぐる回っている感じで分かりづらい。ということで、よく分からないまま国税庁の申告書作成のトップページ「平成21年分の作成コーナー」から、e-Tax のウィザード画面案内)に従って進めることにしました。結果オーライでした。
 途中迷ったこともありましたが、何とかe-Tax で確定申告は準備・作成・送信まで完了しました。e-Tax による申告は、前準備と作成後の送信手順が異なるだけで、申告データの計算と作成は従来の計算システムをそのまま使います。
 メモしながら進めたものを振り返ってみると、e-Tax のシステムの全体像がようやく見えてきました。e-Tax の初回は事前準備に思いのほか時間がかかってしまいましたが、来年以降は事前準備を省けますので簡単にいけそうです。来年度の備忘録にと、システムの考え方と利用上の主な注意点をまとめてみました。

<e-Taxを利用すると>
 何より家ですべてできるのがいい。昨年までは添付書類を家に残すためコピーをしていましたが、この作業がなくなったのは嬉しい。5,000円の税額控除(一回だけですが)もあるし・・・
・24時間受付:
 所得税の確定申告期には、24時間 e-Taxの利用が可能です。税務署に足を運ぶ必要がありません。
・添付書類の提出省略:
 医療費の領収書や源泉徴収票などの添付書類の提出を省略することができます。ただし、確定申告期限から3年間は、税務署から書類の提出を求められることがあります。
・5,000円の税額控除:
 所得税額から5,000円が控除されます。ただし、以前の確定申告でこの控除を受けた方は受けられません。

<e-Taxの事前準備>
 e-Taxを使うには、パソコンに向かう前に2つの事前準備が必要です。
@住民基本台帳カードと電子証明書の取得
 e-Taxを利用するには電子証明書(公的個人認証)が必要ですが、その前に住民票のある市区町村の窓口で、住民基本台帳カード住基カード、以降 ICカードと呼びます)を入手しなければなりません。個人がe-Taxなどで利用する電子証明書は、ICカードの取得と同時に、名前・性別・生年月日・住所などの情報をICカードに格納してもらいます。
 この手続きには、印鑑と運転免許証などの公的身分証明書の提示が必要です。さらに、ICカード用(半角数字4桁)と電子証明書用(半角英数字4桁以上16桁以内)のパスワードを考えておく必要があります。また、ICカード(有効期間10年)の取得に500円、電子証明書(有効期間3年)の発行に500円を要します。
 このICカードには、写真なし(Aバージョン)と写真付き(Bバージョン)の2つ(枚方市のページより)があります。写真付きのものは、運転免許証と同じく公的身分証明書としても利用できます。

 

AICカードリーダの購入とドライバのインストール
 電子証明書に適合したICカードリーダが必要になります。ICカードリーダは家電量販店やインターネット販売で購入できます。商品のケースや説明に「e-Tax適応」などの文字があるものを購入すれば間違いありません。私はNTTコム社の接触型 USBタイプ SCR3310-NTTcomを2,400円 で購入しました。
 取得したICカードリーダに付属のCDからドライバソフトをインストールしてください。一般の周辺機器を導入した場合と同じように、先にドライバをインストールした後に、ICカードリーダのUSB端子を挿入するとplug & playでICカードリーダが認知されます。

<パソコン環境の整備>
 国税局のトップページ「確定申告特集」バナーから、「平成21年分確定申告特集」のページを表示します。「e-Taxをご利用になる場合の準備等」から、e-Taxのウィザード(画面案内)に従って進みます。e-Taxの利用は、パソコン環境の整備から始めます。
 まず、「e-Taxをご利用になる場合の準備等」のページ最下段の「ポップアップブロックの解除方法」にならって、ポップアップ画面が出るように設定してください。次に、このページ内の「平成21年分事前準備セットアップ」ツールをダウンロード〜実行すると、Windowsの場合は次のようなパソコン環境になります。
 ・Internet Explorerの信頼済みサイトに e-Tax関係のURLを登録
 ・ルート証明書(証明書発行元の正当性を証明)をインストール
 ・公的個人認証サービスの利用者クライアントソフトをインストール
 ・署名送信モジュール(確定申告書等作成コーナーを表示)をインストール

<確定申告のトップページ>
 「平成21年分事前準備セットアップ」のインストールが「完了」すると、下図の「平成21年分確定申告書等作成コーナー」のページが表示され、すべての申告書は「申告書の作成を開始」をクリックして作成開始 します。e-Tax もここからウィザードに従って一本道です。

 

 この「確定申告書等作成コーナー」は、申告書の作成を途中で中断したときに作業を再開 したり、申告データを送信した後にその内容を確認する「メッセージボックス」の入り口として使うなど、e-Taxを含めた確定申告のトップページとして利用します。

<利用者識別番号の取得> (電子署名の事前準備1)
 実際に確定申告のデータを入力するまでに、概ね以下のようなページが順次表示され、電子署名のための事前準備が必要になります。
・「税務署への提出方法の選択」で、「電子申告(e-Tax)により提出」を選択します。
・「電子申請を行う際の確認事項(登録編)」で、「初めてのe-Taxによる申請」を選択します。
・「氏名等の入力」で、必要事項を入力します。
・「納税地及び提出先税務署の入力」で、提出先税務署を入力します。

・「暗証番号等の入力」
 暗証番号(8桁以上半角英数字)・納税用確認番号(6桁半角数字)を任意に決めて入力します。ここでいう暗証番号は後に発行される利用者識別番号のe-Tax暗証番号です。納税用確認番号は電子納税(私はしません)をするときに使用します。
・「新たな利用者識別番号を発行してよろしいですか?」の確認メッセージに、一瞬戸惑いますが、初めての利用ですから「OK」をクリックします。
・「利用者識別番号等の通知」のページ(下図)は、印刷と保存をしておきましょう。

 

<電子証明書の登録>(電子署名の事前準備2)
 「ICカードの準備」のページで、ICカードリーダにICカード(住基カード)をセットして「次へ」をクリックします。
・「ログイン」画面で、市役所で電子証明書を取得した際のパスワードを入力します。
・「電子証明書の登録」で、利用者識別番号の確認とe-Taxの暗証番号を入力します。
・「即時通知」で内容を確認し「受信通知確認」をクリック〜「受信通知」で内容を確認します。
 ここまでで確定申告作成の事前準備が全て完了です。「データ保存」ボタンから自パソコンの適当な場所に準備データを保存しておきましょう。「21年申告書等作成準備データ.data」というファイル名で保存されます。

<確定申告データの作成>
 ようやく、実際の確定申告データの記入が始まります。「申告書等作成開始」画面の「所得税の確定申告書 作成コーナー」から、申告データを作成します。確定申告データの作成は同じシステムで毎年やっていますから、私のように収入が年金のみの者にとってはアッという間に終わってしまいました。所得税コーナーの入力例 が参考になります。
 作成途中で中断するときや入力が終わったときは、申告データを保存しておきましょう。「21年所得申告データ.data」というファイル名で保存されます。前出のe-Tax操作のトップページの「申告書の作成を途中で中断した方はこちら」から、保存データを読み込んで作成を再開することもできます。

<電子申告用データの送信>
・「送信準備(送信前の申告内容確認)」画面へ進み、確認したい帳票にチェックします。
・「送信準備(利用者識別番号等の入力)」で、利用者識別番号を確認します。
・「申告書送信」
 ICカードリーダをパソコンにセットし、市役所で取得した電子証明書のパスワードを入力します。「電子申告用データの送信」で利用者識別番号を確認、e-Taxの暗証番号を入力して、「送信」ボタンを押します。
 「即時通知」で「電子申告用データを受信しました」の記載を確認して「受信通知確認」ボタンをクリックします。「受信通知」が来て「電子申告用データを受け付けました」と記載があることを確認してください。
 以上で電子署名(印鑑押印に相当)と電子証明書(印鑑証明書に相当)を添付して電子申告データを送信したことになります。

・「送信票兼送付書等印刷」
 送信内容を確認したい帳票にチェック、「印刷画面の表示」ボタンをクリックします。右側に別ウィンドウが開き申告書のイメージ(PDF)が表示されるので、e-Taxで申請する場合でも印刷しておくといいでしょう。
 印刷紙面トップの「申告書等送信票(兼送付書)」には、提出書類等の案内などが記載されています。第三者が作成した証明書類等一部の添付書類は、電子データで送信することはできません。別途提出を要する書類等がある場合は、申告書等送信票(兼送付書)とともに税務署に提出してください。
・「送信後の確認事項」〜「ご利用ありがとうございました」で、e-Taxはすべて完了です。「終了」ボタンをクリックすると、下図のようなメッセージが出てビックリしますが、「ご利用ありがとうございました」の画面が出るということはOKということです。

 


<いくつかの補足>
 e-Tax操作に関していくつかの補足をします。不明な点があれば、国税庁のe-Taxヘルプデスク(0570-01-5901)が相談に乗ってくれます。
e-Tax(電子申告)には2通りの方法がある
 昨年まではWebブラウザ(Internet Explorer)で「確定申告書等申告コーナー」に入り、国税庁のコンピュータを使って申告データを作り、結果を印刷して税務署に提出してきました。今年度は同じ「確定申告書等申告コーナー」から、e-Tax(電子申告)のウィザード画面案内)の道に進むことにしました。このウィザードによるe-Tax は、所得税のみに対応しており、年金生活者やサラリーマンに最適な方法です。
 ところが、このWebブラウザのウィザードによる方法の他に、実は「e-Taxソフト」なる専用アプリで電子申告データを送信することが可能なのです。e-Taxソフトは所得税をはじめ、法人税、消費税などの確定申告をする事業者向けのアプリです。Googleなどで「e-Tax」を検索して、国税庁のe-Tax(国税電子申告・納税システム)のページにたどり着く人が多いはずです。ここはe-Taxソフトの説明ページの入り口です。このe-Taxソフトは煩雑すぎて、初めての人には簡単には使い切れません。
 私は当初、ここに迷い込んで時間を浪費してしまいました。国税庁のサイトでも2つの方法があるとは明確には書いておらず、e-Taxソフトの説明ページばかりが多いのです。e-Tax の使用記録の個人サイトでも、「ブラウザのウィザード」による方法と、「e-Taxソフト」による方法のサイトが混在しています。ごく少人数を除き、本人は2つの方法があることに気がつかず、自分のやった方法が唯一だと思って書いているようです。
 繰り返しますが、個人の所得税の申請では「e-Taxソフト」は無視しないと、迷路に迷い込んでしまいます。

電子署名
 e-Taxのウィザードの<利用者識別番号の取得>と<電子証明書の登録>の2つは、電子署名のための事前準備です。来年度以降はこの手順はなくなり、実際の電子署名は申告データを送信する際になされます。電子署名とは、電子文書に対して下記の2つの要件を満たすことです。
 ・データの作成者が誰であるかを確定する
 ・送信されたデータが改ざんされていないことを保証する
 つまり、受領した電子文書に電子署名が行われていれば、その作成者を特定することが可能で、かつ作成者も含めた何者も電子文書の改ざんを行っていないことを証明することができます。その仕組みは暗号化の技術で支えられています。

利用者識別番号とe-Tax暗証番号
 利用者識別番号は、申告データを送信する際に電子署名するときや、送付後にメッセージボックスを見るときなどに永続的に使います。これらの暗証番号は、ICカードや電子証明書のパスワードとともに、忘れないよう記録を残しておきましょう。

送信した申告データの修正
 申告データを送付してから修正をしたいときは、確定申告のトップページ「確定申告書等作成コーナー」の「申告書の作成を途中で中断した方はこちら」から保存データを読み込み、データを修正してそのまま再送すればOKです。確定申告終了日の3月15日までは修正が可能のようです。
 所得税の確定申告データの送信後に保存データ(.data)を読み込むと、下図「送信票兼送付書等印刷」画面が表示されます。確定申告データの修正は、下図最上段の項目「所得・所得控除等入力」をクリックして始めます。

 

メッセージボックス
 電子申告には利用者ごとにメッセージボックスが用意されています。申告データの送信後しばらくすると、その審査結果がメッセージボックスに格納されます。ある程度時間をおいてから、メッセージボックスの審査結果(受信通知)を必ず確認しましょう。メッセージボックスには、確定申告のトップページ「確定申告書等作成コーナー」の「申告内容確認コーナーeTax)」から入れます。
 確定申告書データ(.data)はそのまま税務署に送られるのではなくて、電子申告用データ(.xtx)として税務署に送付されるようです。メッセージボックスからダウンロードすることもできます。