メール一般

WindowsXP を前提に説明してあります


<ホームページの必要な部分のみ印刷する方法>
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■メールは「等幅フォント」がお奨め (2011年09月23日)

 メールの送信文を書くとき、全角や半角スペースなどを使って文字間隔をきれいに揃えているのに、相手に届いたメール文の文字間隔が乱れていることがあります。例えば、ある催しの会計報告で、送信時のメールでは金額部分の「円」の位置を揃えているのに、相手に届いたメール文やその返信文を見ると「苦労して位置を揃えた円の位置」が大きくずれていることがあります。
 また、プロバイダやIT会社などから勝手に送られてくる広告メールはそのほとんどは「テキスト形式」のメールですが、特殊文字で描かれた表や絵が壊れていることがあります。ちょっと不思議?な現象です。
 今回は送信者が作ったメール文を、受信者が乱れの少ないメール文として受け取るにはどうしたいいのかを調べることにします。

<文字間隔の乱れの例>
 下図は金額の単位「円」の位置を揃えてメール文を作成した例です。送信のメールソフトは「Becky! Ver2.5」、フォントは等幅フォント(MS ゴシック)を使っています。

 

 上記のメール文を「Outlook Express Ver6」で受信して表示したのが下図です。下左図は読み取りフォントに等幅フォント(MS ゴシック)を指定しています。下右図は読み取りフォントにプロポーショナルフォント(MS Pゴシック)を指定した場合で「円」の位置がずれています。

 

(注)等幅フォントプロポーショナルフォント
 フォントとは文字の形状をいい、文字幅により等幅フォントとプロポーショナルフォントがあります。どの一文字も同じ幅で表示されるフォントを等幅フォント(固定ピッチフォント)といい、文字により異なる幅を持ったフォントをプロポーショナルフォントといいます。例えば、「i」と「w」は等幅フォントでは同じ幅で表示しますが、プロポーショナルフォントでは「i」の幅は狭く「w」は広く表示します。
 一般的には日本語(全角)は等幅フォント向きで、英字(半角)はプロポーショナルフォントが適していますが、必ずしも 日本語=全角=等幅、英字=半角=プロポーショナル ではないのでなやましい。

<特殊文字を使った絵・表の乱れの例>
 下図の例は特殊文字で描いた絵や表のメール文です。こんな表現は半角文字で作るのは難しいでしょうから、全角文字主体の日本語メール向きでしょう。これを作成したメールソフトは「Becky! Ver2.5」、フォントは等幅フォント(MS ゴシック)を使っています。

 

 上記のメール文を「Outlook Express Ver6」で受信して表示したのが下図です。下左図はフォントを等幅フォント(MS ゴシック)で表示しています。下右図はプロポーショナルフォント(MS Pゴシック)を指定してあり、文字の位置関係が壊れて意味不明な表示になっています。

 

<Outlook Expressで読み取りフォントの設定>
 等幅フォントで作られたメールは、受信メールを等幅フォントで表示すればきれいに整列された表示になるはずです。Outlook Expressでメールを受信した後の「読み取り」フォントの設定は、メニュー「ツール」〜「オプション」〜「読み取り」タブ 〜「フォント」からします。

 

 下図「フォント」画面の「プロポーショナルフォント」の項に好きな読み取りフォントを指定します。ここで「固定ピッチフォント」の項はそのままにしておきます。

 

 上図の「フォント」の設定で、プロポーショナルフォントと固定ピッチフォント(等幅フォント)の2つのフォント指定場所があることの意味が、にわかには不明です。どっちを設定すればいいの?と迷ってしまいます。
 いろいろ調べてみますと、Microsoft製のすべてのメールソフトのデフォルトは、プロポーショナルフォントに指定したフォントで表示されます。こんなルールはプロポーショナルフォント主体の英語圏の人には便利かもしれませんが、等幅フォント主体の日本人にとっては迷ってしまいます。
 ならばということで、これを避ける裏技を見つけました。上記の「プロポーショナルフォント」の項に、等幅フォントを指定することです。こうすれば、デフォルトで等幅フォントが指定されます。

<Outlook Expressで作成フォントの設定>
 次に、Outlook Expressでメールを作成するときのフォントを指定する方法を考えてみましょう。前々図の「オプション」画面を見ると、メニュー「ツール」〜「オプション」〜「作成」タブからフォントを指定する・・・ことになっているように見えます。
 ところが実際にやってみると、指定はできてもてそのように動作しません。この「作成」タブのフォント指定では指定そのものはできますが、メール送信形式がテキスト形式の場合は指定したような動作をしません。ここでのフォント指定は、HTML形式の場合はOKのようです。

 不思議なことに、前項の「読み取り」の指定フォントが「作成」のフォントと共有になっていました。前図の「フォント」画面で指定したフォントが、「読み取り」にも「作成」にも適用されるということです。この図の「フォントサイズ」でも、「読み取り」と「作成」で共有しています。

<英語圏向けに作られたOutlook Express>
 さて、ここまで来ても前図の「固定ピッチフォント」の項はなぜ存在するの?という疑問は残ったままです。実はこの「固定ピッチフォント」は奇妙な使われ方をしています。
 最初に紹介したメール例のように、等幅フォントで作成されたメール文を受信したとします。前図の「固定ピッチフォント」の指定をMS ゴシック、「プロポーショナルフォント」の指定をMS Pゴシックにすると、このメール文は乱れて表示されるはずです。

 ここで、Outlook Expressのメニュー「表示」〜「文字サイズ」〜「等幅」をチェックしてみてください。

 

 何と! 「固定ピッチフォント」のフォントが指定され、メール文がきれいな表示になります。受信メール一覧で他のメールを見た後、再び元のメールに戻ると「等幅」のチェックがなくなっています。一時的に「固定ピッチフォント」のフォントが指定されるようになっています。
 ただし、この操作はメニュー「ツール」〜「オプション」〜「読み取り」タブの「メッセージの読み取り」で、「メッセージはすべてテキスト形式で読み取る」にチェックがないときのみ可能です。

 ああ、ややこしい。私が調べたOutlook Expressのテキスト形式でのやっかいなルールをまとめます。
・フォントのデフォルトが、「ツール」〜「オプション」〜「読み取り」タブ〜「フォント」〜「プロポーショナルフォント」で指定したフォントである。ここに等幅フォントを指定する裏技もある。
・この「読み取り」タブ〜「フォント」で指定フォントが、メール作成のときのフォントと共有になっている。
・「表示」〜「文字のサイズ」〜「等幅」のチェックで、「ツール」〜「オプション」〜「読み取り」タブ〜「フォント」〜「固定ピッチフォント」で指定したフォントになる。

 このような日本人にほとんど役立たないややこしいルールに腹が立ちますが、Outlook Expressは英語圏の人向けにできたソフトの焼き直しですから仕方ないのでしょう。こんなルールはMicrosoft製のほぼすべてのメールソフトにおいていえるようです。

<Windows Live Mail 2011のフォント設定>
 Windows Liveメールの最新バージョンWindows Live Mail 2011についても、テキスト形式のときのフォントの設定方法について調べてみました。
 下図ように「Windows Liveメール」ボタン 〜「オプション」〜「メール」とたどります。ここに Windows Live Mail 2011のオプション画面があり、「読み取り」タブ〜「フォント」からフォントを設定します。

 

 Windows Live Mail 2011について調べると、ほぼOutlook Expressの場合と同じですが、以下のようなことがわかりました。
・フォントのデフォルトが、「読み取り」タブ〜「フォント」〜「プロポーショナルフォント」で指定したフォントである。
・メール作成のときのフォントは固定されており、「読み取り」で指定したフォントと共有になっていない。
・「読み取り」タブ〜「フォント」〜「固定ピッチフォント」で指定するフォントの意味が不明である。
・送信時のメール形式をテキスト形式に設定すると、メール作成フォントは「Calibri」に固定される。

<等幅フォントの奨め>
 ここまでメール作成側のフォント設定と受信側でメールを見るためのフォント設定を見てきましたが、メールシステムの性格上双方で互いにフォント情報を確認することはできません。双方のフォントは全く関連していません。ここに送信者が作ったメール文を、受信者が乱れの少ないメール文として受け取る難しさがあります。
 しかし、メールマガジンなどの多くは、等幅フォントで閲覧することを想定してデザインされています。一般の日本語は、等幅フォントで作成して等幅フォントで読み取るのが自然な気がします。特に電子メールでは、「作成」時のフォントを等幅にして、かつ受信側の「読み取り」時のフォントも等幅であれば、ほぼ作ったままのきれいな整列で読み取ることができるはずです。メールを作る人は等幅フォントで書き、読んでくれる人には等幅フォントでの表示を期待します。
 等幅フォントの文字幅はどのフォントでも大差ありません。一方、プロポーショナルフォントはフォントごとに文字幅の縮小比率が大きく異なるために、受信側でこの縮小比率を想定することはできません。作成メール文に近い受信メール文にするために、双方とも等幅フォントを奨める所以です。

 ここでよく使われる日本語フォントについて少し触れておきます。
 XPでよく目にするMS明朝・MSゴシックは等幅フォント、MS P明朝・MS Pゴシックはプロポーショナルフォントです。このP記号のあるなしの同名のフォントは、等幅フォントは英字も日本語も等幅ですが、プロポーショナルフォントは英字も日本語も文字により縮小幅が異なります。また、古いメモ帳やBecky! のデフォルトフォントは、等幅フォントのFixedSysがよく使われてきました。

 WindowsVistaからはメイリオ(Meiryo)が、エディタやメールソフトでよく使われるようになりました。メイリオは角ゴシック系のデザインで、英字部がプロポーショナルフォント、日本語部が等幅フォントになっており、画数の多い字でも画像表示がきれいにできる特徴があります。Windows標準フォントとしても、従来のMS ゴシックやMS UI Gothic に代わって、画面表示や文書作成のデフォルトフォントにメイリオが使われるようになりました。

<テキストとフォント>
 ここでちょっと疑問が湧いてきます。いままでメールを作るとき、およびメールを見るときのフォントについて議論してきました。電子メールはテキスト(文字コード)を送るシステムです。テキストはフォントなどの書式情報はないはずなのに、何で書式そのものであるフォントが出てくるの?ということです。
 メモ帳を開いてメニューの「書式」〜「フォント」で使用フォントを指定できます。ここでもメモ帳はテキストしか扱えないのに、何でフォント?ということになります。テキストとは「1,0」の情報だけのはずです。でもよく考えてみると、画面に表示するときには何らかのフォントを使わなければ表示できません。文字が見えません。表示するためだけのフォントなのです。

 本質的なことを言えば、メモ帳などのテキストエディタはテキストのみしか扱えません。メモ帳の文章をコピーしても文字情報のみしか取り出せません。これをWord に貼り付けても、文字情報のみしか貼り付きません。逆にWord 文章をコピーしてそのままメモ帳に貼り付けると、Word の書式情報はなくなり文字情報のみが貼り付きます。

 電子メールは送信側のメール文がフォントなどの書式情報を含めて送られ、受信側はこれをそのまま表示すると錯覚しがちです。メールシステムはメール文を作ったときのフォント情報が、受信側にそのまま届くわけではありません。テキストメールを送る場合、フォントなどの書式情報はゼロ、「1,0」のテキスト情報だけしか送りません。受け取った側でメールを表示するとき、作った側とは無関係に自パソコンにあるフォントを使って見ることになります。フォントを使わなければ、文字は見えまません。

 「メールシステム」は単純・軽快なシステムで、その基本は文字情報(文字コード)のみを送ると決めています。これがテキストメールの世界規格ですから嘆いても始まりません。送信データ量が少なくて済むメールシステムのいいところです。ここを理解しないと混乱してしまいます。
 これに対して、「ホームページ」が「この書式で見てください」と見るための書式情報を、すべて見る方に提供するのと根本的に違うところです。HTML形式のメールはホームページと同じデータ形式ですが、大量のデータを通信回線に流すことになってしまいます。

 ということで、送信メール文と受信メール文が一致しないという今回の謎の起点は、「メールはテキストしか送らない」という単純なことでした。メール文を見る側は作る側とはまったく異なる環境で見るしかないということです。