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■ DVD ビデオの編集 (2006年02月10日)

 録画したDVDメディアを少しでも編集をしたいというなら、RAMタイプが断然使いやすい。古いビデオテープを編集し直してDVD化する、ビデオカメラで撮った映像を編集する、などの場合はRAMタイプしか選択肢はありません。DVD-RAM方式がすばらしいのは、DVDレコーダとパソコン双方の親和性がよいことです。
 前エントリーで、RAMタイプのDVDレコーダをこのように紹介をしました。今回は、一般的なビデオ編集の方法を説明する中で、DVD-RAM編集のメリットを具体的に紹介します。

<DVDビデオ編集の流れ>
 一般的なビデオ編集は、下記①~④の流れに則って行われます。ただし、その中で③は必要としないことも多いでしょう。
①映像のキャプチャ:
 DVDレコーダで録画したTV番組や、ビデオカメラの映像をパソコンに取り込むことです。簡単な機能で操作も容易ですから、この説明は省きます。
②映像のカット編集:
 映像の不要な部分を削除したり、映像の前後を入れ替えたり、他の映像を取り込んだりして、映像のストーリを作る作業です。ビデオ編集で最も多くの時間と労力を要する部分です。
③テキスト(文字)・オーディオ(音楽)・エフェクト(映像切替効果)の挿入:
 テロップを入れる、BGM を入れる、映像の変わり目に効果を入れるなど、その映像にふさわしい内容を挿入します。
④DVD-Videoの作成(オーサリング といいます):
 映像の「頭出し」のために、映像の区切りごとにメニュー(チャプタといいます)を作り、市販のDVDソフトと同じフォーマットのDVD-Video を作成します。

 カタログや取説で「編集」というとき、上記②~④のどの内容を指すか注意が必要です。②の中でも、録画した映像からCM などのゴミ映像を除くだけでも編集といいます。さらに一歩進んで、映像の前後を入れ替える、他の映像を取り込む、映像と映像を結合するなど、となると映像圧縮の性格上、一気に難しい編集になります。こんな編集をするとき、「DVD-RAM編集」がメリットを発揮します。
 ③のテキスト・オーディオ・エフェクトの挿入などをするには、どうしても次項に述べる古典的な「編集系ソフト」によらなければなりません。また、④の過程でチャプタを作ることも編集ということがありますから、「編集」と言ってもいろいろです。

<汎用ビデオ編集ソフト>
 市販のDVDビデオ編集ソフトは、前項の②と③をメインにした「編集系ソフト」と、④をメインにした「オーサリング系ソフト」の2つがあります。ただし、いずれのソフトも①~④の機能を、一応はカバーしていますが、カット編集でレンダリング(注:参照)を生じ、その扱いは易しくありません。特に編集系ソフトは、初心者にはかなり難しいソフトです。
 私は③を含まず②のカット編集をメインにした編集を「簡易ビデオ編集」、②と③をメインにした編修系ソフトのそれを「本格ビデオ編集」と命名しました。初心者には「簡易ビデオ編集」を奨めています。

 さて、編集系ソフトは古くから市販されており、下記のようなものがあります。これらは扱うのに少々骨の折れるソフトですから、初心者は取り敢えず避けた方がいいでしょう。
 VideoStudio(Ulead)、Premire Elements(Adobe)、Motion DV Studio(Panasonic)、PowerDirector(CyberLink)、ShowBiz(ArcSoft)、Windowsムービーメーカー(Microsoft,WindowsXPで標準サポート)

 一方、DVDレコーダが一般化した現在、オーサリング系ソフトが今花盛りで、下記のようなものがあります。編集機能はCMカットぐらいですが、TV録画した映像をCMカットしてDVD化する、といった程度のことはこのソフトのみで可能す。
 MyDVD,DVDit!(Sonic)、DVD MovieWriter(Ulead)、PowerProducer(CyberLink)、TMPGEnc DVD Author(Pegasys)、neoDVDplus(長瀬産業)

<DVD-RAMの編集>
 私は、「DVDレコーダの映像を少しでも編集するなら、RAMタイプが断然使いやすい」 と何回も言ってきました。ただ、前項の汎用的な編集ソフトを使うのなら、同じVRモードで録画された映像ですから、RAMタイプとRWタイプの差異はありません。

 私の提案は、前項の汎用ソフトとは異なり DVD-RAMのカット編集に特化 した超便利なソフトの紹介です。それは Panasonic の「DVD-MovieAlbum」です。私の知る限り、この目的のソフトでは日本で唯一のものです。
 DVD-RAM陣営の富士通・日立・NEC・Panasonic などのパソコン、あるいは周辺機器メーカーのBuffalo・I-O DATA・Panasonic などの外付けDVDドライブにバンドルされています。是非、保持しておきたいソフトの1本です。ただ、何故かソフト単体で販売されていないのが残念です。

 このDVD-MovieAlbum は、単純なゴミ映像のカットだけでなく、さらに映像の一部入れ替えや他映像の取り込みなども、極めて簡単にできるすばらしいソフトです。また、DVDのメニューとなるチャプタも、この編集の過程で作成します。

 さて、DVDレコーダなどの映像の圧縮形式は、「MPEG2」 といわれるものです。このMPEG2 は「GOP」(Group of Picture)という単位で構成され、GOP 1つは15フレームと決まっています。DVD-MovieAlbum によるカット編集は、この15フレーム(0.5秒)単位の編集になります。
 DVD-MovieAlbum によるDVD-RAMのカット編集は、従来の汎用編集ソフトのレンダリング(注:参照)に伴う煩雑さに比べて、格段に使い易い。このようなカット編集は、ビデオ編集全般において最も基本的操作であり、かつ最も時間と労力を要する部分ですから、0.5秒単位というカットの粗さを差し引いても、その意味は極めて大きいといえます。

(注)レンダリング(rendering)
 TV画面の原理は、1秒間に30枚の静止画を、順次表示して動画を作ります。この1枚の静止画を1フレームといい、汎用のビデオ編集ソフトでは、1フレーム(1/30秒)単位のカット編集が可能です。ただ、1フレーム単位のカット編集(=GOPを任意の点でカット)をする、あるいはテロップ・BGM・エフェクトを挿入するなどした場合は、MPEG2の 再エンコード(=GOPの再構築) が必要になります。再エンコードは、その都度画質の劣化も伴います。
 このMPEG2の再構築をレンダリング(一般的にはグラフィックス描画を指すが、広義にはデータの可視化全般をいう) といい、長く退屈な時間を要します。このレンダリング時間は、編集者にとって耐え難い?苦痛なのです。一方、DVD-MovieAlbumは、GOP(15フレーム,0.5秒)単位の編集しかできませんが、レンダリングは生じません。その分、編集が容易になります。

<DVD-Videoの作成>
 パソコンでDVD-RAMのカット編集をした後は、「オーサリングソフト」を使って、DVD-Rメディアに「DVD-Video」フォーマットで焼くことになります。この操作を「オーサリング」といいます。こうすることにより、市販のDVDビデオやレンタルDVDビデオと同じ記録フォーマットになり、ほとんどのDVDレコーダやパソコンで再生できます。
 この操作はDVDレコーダを使えば、パソコンを使うよりはるかに簡単にできます。DVD-RAMで編集した映像を「DVD-R」にダビングし、「ファイナライズ」するという操作になります。具体的には、TV映像・VHSビデオ・ビデオカメラ→DVDレコーダでDVD-RAMへダビング→パソコンでDVD-MovieAlbumによるカット編集→DVDレコーダでDVD-Rにダビング→ファイナライズ(DVD-Videoに焼く)という流れです。
 下図は、映像をDVDレコーダ(HDD)に録画した後の編集の流れです。

 

<まとめ>
 結論として言いたいのは、DVDレコーダ、パソコン、それに1本の編集ソフトDVD-MovieAlbum があれば、「DVD-Video」が簡単に作れます、ということです。DVD-RAMのカット編集をメインにした「簡易ビデオ編集」の奨めです。
 でき上がったDVD-Video をDVDレコーダに挿入すると、内容を示すメニュー画面が出て、本などの目次に当たるチャプタが並びます。リモコンで任意のチャプタを指定するだけで、1直線にその映像に飛んで行きます。あの厄介なビデオテープの「頭だし」操作が全くありません。1回見たビデオテープを2回見ることが殆どないのは、この「頭だし」のせいだいうことを実感します。