■ ADSLモデムの設定 (2006年08月01日)
インターネットを通じて、地球の裏側まであっという間に情報が伝わる時代になりました。これを支える技術の一つがADSL(Asymmetric
Digital Subscriber
Line)です。もともと音声用に張られた電話回線に、コンピュータその他のデジタルデータを重畳して高速に送受信する技術です。 今回はこのADSLの基本事項の勉強とADSLモデムの設定についてみていくことにします。
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<ADSLモデムの種類> パソコンを電話回線を通じてインターネットにブロードバンド(広帯域)で接続するには、ADSLモデムを介して接続します。日本国内ではADSLの規格は通信事業者ごとに異なるため、モデムはレンタルする場合が多く、次の2つのタイプがあります。 ・USBタイプ:ドライバが必要。パソコン1台接続用。 ・ブリッジタイプ:ドライバが必要。パソコン1台接続用。 ・ルータータイプ:HUBを介してパソコン複数台の接続が可能。
USBタイプは、正しくはUSB端子付のブリッジタイプのことで、パソコンにUSB端子があればLANアダプタが不要ということで、その簡便さから古くはよく使われましたが、新規販売はないようです。 ブリッジタイプは、正しくはLAN端子付のブリッジタイプのことで、別途ルーター(有線or無線)を介せば、複数台のパソコンを接続できます。 ルータータイプは、ブリッジタイプにルーター機能を追加したもので、LAN端子は1つの場合が多いようです。この場合は、HUBを介すれば複数台のパソコンの接続が可能です。ルータータイプモデムに無線ルーターを付ける場合には、いずれか一方のルーター機能を殺す必要があります。
(参考)各社のモデム現況 アッカ社とイーアクセス社のモデムは、すべてルータータイプのようです。NTT東西では、ブリッジタイプとルータータイプの2タイプがあり、ブリッジタイプを単にADSLモデム、ルータータイプをADSLモデム内臓ルーターと呼んでいます。主力の型名でいうと、ブリッジタイプは「MS△」(最新機種はMS5)、ルータータイプは「SV△」(VoIP機能を含む、最新機種はSV3)ということのようです。
(注)モデムのドライバについて パソコン周辺機器を使うには、一般にドライバが必要です。ただ、ルータータイプは、厳密な意味では周辺機器ではなく、従ってドライバは不要です。ルーターそのものが、パソコンとは独立して働く能動的な機械であるからです。一方、ブリッジタイプは、プリンタ・スキャナ・USBメモリなどと同じく、それ単体では能動的に機能せず、パソコンに受動的な付属品としての位置づけになり、ドライバが必要になります。
<接続プロトコル> インターネットを通じて通信をするには、当然その約束事に従う必要があります。この通信の約束事をプロトコル(protocol)といい、通常
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet
Protocol)というプロトコルを使って通信します。TCP/IP は、今や 通信の世界共通言語
といってもいいでしょう。
TCP/IP
は全ての通信において常時働いていますが、ある操作のときだけ働くプロトコルもあります。例えば、メールソフトの設定項目にあるSMTPとPOPなどです。SMTP(Simple
Mail Transfer Protocol)はメールを送信するときのみ、POP(Post Office
Protocol)はメールを受信するときのみに働くプロトコルです。パソコンをインターネットにダイヤルアップ接続するときのPPP(Point to Point
Protocol)も、接続操作のときだけに必要で接続が終われば不要なプロトコルです。 また、プロトコルとは通信の約束事(機能)のこですが、TCP/IP・SMTP・POP・PPPなどというとき、それを実行するソフトを指す場合もあります。
さて、ユーザー名とパスワードを 認証 して、パソコンを
ADSLでインターネットに接続するプロトコルは、次の2つがあります。 ・PPPoE:(PPP over
Ethernet) ・PPPoA:(PPP over ATM) (注)Ethernet
はLANの最もポピュラーな方式の1つで、一般ユーザーにとっては LAN=Ethernet といっていいでしょう。ATM(Asynchronous
Transfer Mode)は電話回線に多くの信号を載せる多重化方式の1つです。
この2つの接続プロトコルは、通信事業者によって方式が異なっています。NTT東西(フレッツADSL・Bフレッツ)、FTTH(TEPCOひかり・ケイオプティコムなど)は、PPPoEを採用しています。アッカネットワークス・イーアクセスは、PPPoAを採用しています。 ADSLモデムの提供形態も、通信事業者によって異なっています。NTT東西ではユーザーの使用法により、ブリッジタイプとルータータイプの場合があります。アッカネットワークス・イーアクセスでは、ルータータイプでのみ提供されます。
ブリッジタイプの場合は、OSによるPPPoEの対応状況にも、注意する必要があります。Windows
XPでは、PPPoEを標準サポートしていますのでこれを利用します。Windows98,Me,2000では、OSでサポートしていませんので、「接続ツール」と呼ばれるPPPoEソフトをインストールして使います。 ルータータイプの場合は、PPPoEまたはPPPoAを実装していますので、OSには関係しません。(ブロードバンドルーターはPPPoEを実装しています)
<ADSLモデムの設定> ADSLモデムの設定は、次の2段階になります。ブリッジタイプおよびルータータイプの場合は、パソコンはLANアダプタを持っていることが前提です。
@TCP/IPの設定: Windowsでは当初より「TCP/IP」機能を持っており、これをADSLモデム用に設定します。具体的には、「コントロールパネル」の「ローカルエリア接続のプロパティ」で、「インターネットプロトコル(TCP/IP)」を選択
〜「プロパティ」〜「全般」タブで、「IPアドレスを自動的に取得」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得」にチェック〜「OK」です。Windows98,Meでは、「TCP/IP」の存在場所が少し異なりますので、注意してください。
APPPoE/PPPoAの設定: インターネットに接続するための「ユーザー名とパスワード」を設定します。ユーザー名とパスワードは、契約プロバイダから提供されます。その接続プロトコルとして、PPPoEまたはPPPoAを使います。 (注)ケーブルモデムの場合は、インターネット接続のためのユーザー名とパスワードの概念はありません。ケーブル会社により、ユーザーは一意的に確定されています。
ブリッジタイプの場合(PPPoEのみ)は、OSによって設定方法が異なります。WindowsXPでは、OSがPPPoEをサポートしています。「コントロールパネル」〜「ネットワーク接続」を開き、タスクペインの「新しい接続を作成する」〜「新しい接続ウィザード」に従って設定します。 Windows98,Me,2000では、OSがPPPoEをサポートしていないので、プロバイダから提供される「接続ツール」と呼ばれるPPPoEソフトを使います。具体的には、共にモデムに付属の説明書に従ってください。 ルータータイプの場合は、PPPoEまたはPPPoAを実装していますので、パソコンに代わってルーターに接続設定をします。Webブラウザからルーターにログイン
し、PPPoEまたはPPPoAモードで「ユーザー名とパスワード」を設定し、ルーターを再起動すればOKです。(ブロードバンドルーターでも同じ設定をします)
(参考)
KDDIのプリセットモデム KDDIメタルプラスのADSLモデム(ルータータイプ)では、「ユーザー名とパスワード」をKDDI側でプリセットして、ユーザーにレンタルします。ユーザー側では電源をオンするだけで、インターネット接続設定を完了してしまいます。その後も、KDDIのセンター装置と定期的に通信して、モデムのファームウェアを最新の状態に自動更新します。
<インターネットの接続と切断> まず、ルータータイプモデムの場合のインターネット接続の仕組みを確認しておきましょう。この場合は、「ユーザー名とパスワード」はルーターの中に保存します。かつルーターの電源は常時オンですから、プロバイダとの間の「ユーザー名とパスワード」の確認も常時できています。即ち、パソコンのオンオフとは関係なく、インターネット接続は常時できています。 一方、ブリッジタイプモデムは記憶機能を持っていませんので、「ユーザー名とパスワード」はパソコンの中に保存します。従って、原理的にパソコンを起動する都度、プロバイダとの間で「ユーザー名とパスワード」を互いに確認する必要があります。即ち、パソコンの起動の都度、インターネット接続の手順を踏む必要があります。
ただ、これでは不便ですので、ブラウザないしはパソコンの起動に同期して、自動的に接続を確立する手法がとられます。 WindowsXPでは、「インターネットのプロパティ」の「接続」タブで、「通常の接続でダイヤルする」にチェックしておきます。メールソフトまたはブラウザの初回起動時に、下図のような「ダイヤルアップ接続」のウィンドウが現れます。「ユーザー名とパスワード」が入力されていることを確認して、かつ「自動的に接続する」にチェックして「接続」を押します。
以降、インターネットへの接続は自動的に行われます。ただし、この接続画面は瞬間的(1〜2秒間)には現れますが、何もする必要はありません。

ADSL接続において「ダイヤルアップ接続」の表示にはチョッと違和感がありますが、古くダイヤルアップ接続(PPP使用)時代の画面を流用しているだけなので、気にしないことにしましょう。 Windows98,Me,2000では、プロバイダ独自の「接続ツール」で、「パソコン立ち上げ時に自動接続」する旨の設定項目を利用します。ただし、「インターネットのプロパティ」の「接続」タブで、「ダイヤルしない」にチェックしておきます。ちなみに、ルータータイプモデムの場合も、「ダイヤルしない」にチェックしておきます。
「切断」は、タスクトレイの「接続アイコン」を右クリックして行います。または、パソコンのオフと同時に接続も切断されますから、それでもいいでしょう。
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