電 話

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■ IP電話と光電話 (2006年03月01日)

 最近のインターネットはブロードバンドで常時接続するのが当り前で、並行して「IP電話」も一般的になりました。通話料は距離に関係なく市内通話と同じで、遠隔地でも時間を気にしなくて電話できるようになりました。
 そして、2004年頃から始まった「光電話」が、今まさに花開こうとしています。従来のNTT固定電話の契約解除OKです(基本料不要)、従来のNTTの電話番号をそのまま継続できます、通話料はIP電話並みに安価です、音質も固定電話並みに安定しています・・・、こんなPRがTVや新聞、TELやDMで舞い込んで来ます。
 このエントリーでは、「IP電話」の復習と、新しい「光電話」のメリットをみていきます。

<IP電話>
 従来の固定電話(加入電話と直収電話を含む)の通話の仕組みは、比較的単純です。電話機は音声信号を電気信号に変換するなどの簡単な機能を持っているだけで、あとは電話網側の交換機で通話を実現します。
 一方、IP電話 はユーザー宅にVoIPアダプタ(ボイスアダプタ)を設置し、電話回線は一般のインターネット網を利用します。通話は、ユーザー側のVoIPアダプタとネットワーク側の呼制御サーバーが連携して実現します。この技術をVoIP(Voice over Internet Protocol)といいます。

 IP電話で使用する「IP電話網」(インターネット網)は、1つの回線を多数の会話で併用できるなど、従来の電話よりも回線の使用効率がよく、その分低いコストでサービスを提供できます。通話料は距離に関係なく(全国一律)、「8円/3分」前後です。国際通話は固定電話の1/10ぐらいです。
 IP電話同士の通話は無料です、といっても少しややこしい。IP電話事業者のグループがいくつかあり、この同じ提携グループ間では、相手のIP電話番号(050-xxxx)へかければ無料になります。また、固定電話発のIP電話への通話(050-xxxxへかける)も可能で、通話料金は「10円/3分」強です。

 050から始まるIP電話の番号は、住所が変わっても変更する必要はありません。一般にNTTとの契約は続行しますから、1台の電話機に050から始まるIP電話番号と、03,06などの従来の電話番号の2つの電話番号を持つことになります。電話をかけるときは自動的にIP電話発となります。市内電話でも局番からダイヤルしなければならない他は、従来の使い方とほとんど変らず、いたって便利に使えます。
 課題もあります。音質は今ひとつです。110,119番などの緊急番号は使えません。(緊急電話は自動的にNTT回線に切り替わるようになっています。従って、IP電話では従来のNTT固定電話の解約は危険が伴います)
 フリーダイヤル「0120」、ナビダイヤル「0570」などの付加サービスも利用できないものが多くあります。

<光電話>
 現在、光電話を提供している事業者は、関電子会社 ケイオプティコムの「eo光電話」、ソフトバンク子会社 日本テレコムの「BBフォン光」、東電系パワードコムを合併(2006.1.1)したKDDIの「光プラス電話」、それにNTT東西の「ひかり電話」などです。
 光電話にするということは、固定電話の解約につながりますから、NTTの光電話も自身の固定電話のユーザーを失うことになります。痛し痒しですが、他社の光電話にユーザーを奪われるよりはまだましということです。

 さて、今注目を集めている光電話は、原理的にはIP電話ですが、「IP電話を超えたIP電話」といわれます。IP電話や光電話が相手と通信するためには、そのIP電話網と従来の固定電話網と接続しなければなりませんが、ここまではIP電話も光電話も同じです。



 上図で「eo光電話網」とあるところは、従来のIP電話では一般のインターネット網の様々な経路を、その都度自由に選択して接続することで、安価なサービスを提供してきました。しかし、ユーザーの利用場所が特定できないため、緊急通報が使えないなどのデメリットがありました。
 光電話は、この経路を光ファイバによる専用の電話網とし、回線の信頼性と技術品質を格段に上げたのです。光電話の具体例として、このエントリーの終わりの方に、ケイオプティコムの「eo光電話」と、NTT西日本の「ひかり電話」の説明をしています。

<光電話の信頼性>
 光電話をより深く知るには、電話番号の管理規準を知る必要があります。実はIP電話でも、03や06から始まる従来の電話番号が使えます。この「03-xxxx-xxxx」など、固定電話と同じ形式の電話番号を 0AB〜J番号といいます。番号の最初が0で、2つ目以降のAからのJまでのアルファベット9個(大文字の「I」は数字の「1」と見分けにくいから使っていない)に、任意の数字を振っていきます。
 光電話の”売り” は「従来の固定電話の契約を解除できます(基本料不要)」ですが、固定電話は社会生活のインフラの1つです。国として従来の固定電話に代わる電話番号も厳格に管理する必要があり、総務省はIP電話で 0AB〜J番号を使うのに、下記のように厳しい制限を定めています。

 簡単に言えば、従来の固定電話に与えられた条件と同じです。(1),(4)は事業者に安定した力を求め、(5)は安全上欠かせません。
 また、従来の電話回線によるADSLでは、固定電話並みの音質が難しい、発信場所が特定できないなど、(2),(3)の条件確保は難しい。必然的に、回線は光ファイバのFTTH(Fiber To The Home)や、イーサネット専用線にほぼ限定されてしまいます。
 その光回線を使って、上記のような厳しい条件をクリアしたものが光電話なのです。そして、110,119番などの緊急通報をかけられるサービスは、固定電話の代わりに使っていいと総務省がお墨付きを与えています。

<例1:ケイオプティコム-eo光電話
 eo光電話のカタログから、PR文言を書き出してみました。
・電話機そのまま、電話番号そのまま、通話品質もそのまま
・NTT基本料不要(NTTとの契約解除可、通常は契約休止にします)
・110,119番の緊急通報やフリーダイヤルにも対応
・通話料: 近畿2府4県内:7.77円/3分、その他国内:8.4円/3分
・利用料: 合計月額5,200円
  (内訳)eo光電話(アダプタ利用料): 300円
       eo光ネット(ホームタイプ): 4,900円
(注) eo光TV (K-CATと提携 61ch 3,150円/月)を契約すれば、インターネット・電話・テレビの「光トリプルプレイ」を、1本の光ファイバで楽しめます。
(地アナ・地デジ・BS・CS 全てあり、NTT東西はオンデマンドだから要注意)

<例2:NTT西日本-ひかり電話
 通話料と利用料の他は、eo光電話に同じです。
・通話料: 全国一律 8.4円/3分
・利用料: 合計月額5,744円
  (内訳)ひかり電話利用料: 525円
       フレッツ光プレミアム利用料:4,064円
       屋内配線利用料: 210円
       回線終端装置利用料: 945円
(注)インターネットを利用する際は、別途プロバイダ料金が必要です。