豊中地区会員 石原 茂

「能面うちサークル」設立のご案内」       北大阪支部会員(豊中) 石原 茂

 日ごろは松愛会会員として大変お世話になり誠にありがとうございます。このたび下記要項にて会員募集をします。
ご希望の方はご連絡ください。

 製作種類: 能面・狂言面・創作面
          各自のリクエストにより選択

 期   間: 2〜3ケ月で1面仕上げます
 対   象: 松愛会会員およびご家族(健康で創作意欲のある方)
         ・月間4回(週1回)
         ・4時間コースAM9:00-PM1:00
 材 料 費:  各自負担(材料費が必要です)
         ・彫刻刃および工具無償貸与
         ・各自持参物はエプロン・軍手
 そ の 他:能面展の開催
          年1回「豊中市・市民ギャラリー」にて展示会を予定しております。
 連 絡 先:  豊中市原田元町3-2-11
         (TEL/FAX) 06-6855-0340
                                                    以上


私が能面打ちを始めたきかっけ

 38歳のときに肋膜炎を患ったことが自らの健康を真剣に見直すきかっけとなり、最初にめざしたのが、休日には仕事と縁を切ること。そして「生涯の趣味を定年を待って見つけるのでは遅い、どんな趣味でも自由に手を動かせるまでには、最低10年かかる」との思いから、ちょうど40歳を迎えた日から「動」と「静」の二つの趣味を同時にスタートさせました。「動」はテニス、「静」がこれから皆さんにご紹介させていただく能面打ちです。
知人の結婚・新築などの折りに自作品を贈り、とても喜ばれています。


(写真:工房にて制作中の筆者)


能楽と能面

 日本の伝統芸能「能楽」。その能楽に欠かせないのが「能面」です。能面は全部で66種あり、人間の喜怒哀楽を極限にまで刻んだこの「能面」は芸術品としての価値も高く、その幽玄美に魅せられた「面打ち」愛好家は、全国各地に数多くいらっしゃいます。
 能楽は庶民の娯楽であった猿楽や田楽が14世紀末頃、世阿弥などによって洗練され、最高の表現力を持つ芸術にまで高められました。観世流・宝生流・金春流・喜多流・金剛流の五流のうち、石川県では加賀百万石の保護・奨励により宝生流が非常に盛んとなり「加賀宝生」として広く知られています。
 2001年5月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は民族伝統芸能など世界の無形文化遺産をたたえる第1回「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」を発表し、日本の「能楽」など計19件を世界無形文化遺産に指定しました。


■能面の基本型は多彩

能は今から600年ぐらい前、世阿弥によって大成された日本が世界に誇る伝統芸能です。
能の社会では、能面のないところに能は無いといわれます。能を舞う方が主流ですが、能面がなければ能になりません。だから、能は能面から始まっています。能面の存在は大きなものなのです。
 
能面は基本的には男と女が生まれてから死ぬまでの喜怒哀楽を表現しています。基本型としては大きく、翁、鬼、尉、男、女に区分されています。数としては60〜100以上あるといわれています。何故かというと、先ほども述べましたように観世流、金剛流、金春流、など流派が5つあるからです。
能面打ち師は全部、その流派につながっています。数が幾つと限定されているのはそのためです。金剛流は幾つ、宝生流は幾つと決まっています。例えば関西ですと、琵琶湖のあたりの井伊直弼のとこらが一番有名で、たくさん持っています。あれは金剛流です。

■能面打ちは深くて、面白い

能面打ちは材料から完成まですべて自分一人でします。それだけに、自分なりの個性、特徴が発揮できます。作品が面長になったりするのも、作る人の個性です。
個々の能面には特徴がありますので、生涯挑戦できます。数が多いので、ひとつ作っておしまいではなく、やればやるだけ深みにはまり、飽きることなく一生ものになってしまいます。
また、能面打ちにはあらゆる技能が入っています。木質を見る目、刃物を知る、彫刻技能、デザイン力、色彩技術、板金技術、筆遣いの技術、汚しの技術、こういうものが一体となって能面ができます。
バラエティに富んだ技術が習得できるのも楽しく、面白いものです。能面が変わると、彫り方の技術、塗り方の技術、色彩の技術も変わり、新しい挑戦ができます。

■あなたも挑戦してみませんか?

制作には檜(ひのき)の角材を使います。完成までには相当な時間がかかりますが、言い換えれば、それだけ、一つの材料で、長く楽しめるとも言えます。
制作するには、鑿(のみ)や彫刻刀を使うわけですが、その段階では彫刻的な面白さがあり、色彩の段階には絵画的な興味が加わります。
能面や狂言面にはいろいろな種類があり、それなりに制作の苦労があります。しかし、それが実は楽しみにもなっているのです。ですから完成したときの喜びは大きく、次の制作にも力が入ります。
器用・不器用さにはあまり関係なく、しかも自分が打った面、まさに、それは世界に一つしかない自分の作品なのです。
あなたも能面・狂言の制作に挑戦してみませんか。始める以前に思っていたより、以外に楽に、しかも立派な面ができるかもしれませんよ。

(能面制作指導中の筆者) (白般若) (大飛出) (笑尉)
作品はすべて自作品です