Enjoy Shoai 花木 孝道さん

はなき たかみち

EnjoyShoai について

2021.11.10

東香里3丁目 3班

 

夫婦2人だけのスペイン1ヵ月クルマ旅!

 

◇広島県福山市から神戸へ

生まれは神奈川県の横須賀市。その後、教師の父親の転勤に伴い3歳で神戸市灘区に移転、戦火烈しくなり、祖父母の住む本籍地広島県福山市に疎開し、45年4月国民小学校入学。

ホヤホヤ一年生初登校日に東の空に向かい天皇陛下にご挨拶をしなかったと朝礼台から下りてきた憲兵に殴られた。また敗戦目前の8月8日、大空襲で実家も丸焼け・陛下の玉音放送の日まで山中で野宿。隣接の飴屋工場で貯蔵していた原料のサツマイモ、表面は丸焼けとはいえ中ほどは丁度食べごろの焼き芋、美味しかった。  

終戦2年目の春3月、神戸に戻り、父の勤務学校の教室一部屋を間借り。授業中廊下を通ってトイレに行くのはダメと部屋の中に小便用丸桶、クサイ。早朝霜が下りた冬の運動場は格好の遊び場、誰も来ていない広い校庭で、手押し車に妹たちを乗せて気持ち良い汗をかくのが日課だった。

以後、松下入社まで神戸在住。中でも中学時代は剣道に打ち込み、関西では殆ど負け知らず。また1960年盛夏に学生仲間と二人、自転車による山陽・山陰周遊の旅。国道2号線といえども舗装されていたのは姫路城前まで、以西はトラックのワダチの跡が生々しく残るデコボコ道路。ノークラッチのボロ車に米・飯盒持参の野宿覚悟の暴挙、それでも稲穂の上を吹いてくる爽やかな甘い風に疲れが吹き飛んだ。

◇海外3拠点、国内7か所の事業場を経験しました

1961年松下電器産業(株)に入社、三国の洗濯機事業部に配属。高度成長期に入り、入社直後から残業に次ぐ残業。そんな中でも事業部に剣道部を新設・機関誌「松風」(1962年12月号)で対談・豊中地区剣道連盟会長など剣道振興に努力するも皆様の期待には応えられず。

1966年、新設のメキシコ松下電器に出向。海外渡航は勿論、飛行機に乗るのも初めて。小さいときから強い海外志向を持ち、小学校卒業文集に「ニューヨークの駅長になりたい」と夢を披瀝、中学2年から今はコロラド州デンバー市近郊に住む米国人女性とペンパルとして文通開始。何と70年を超えて互いの家族同士の付き合いを今も継続中。
 30年前、パーク・アヴェニューと42ndストリートにある地下グランド・セントラル駅のプラットフォームに立った時の、”ここか!”とゾクゾクッと身ぶるいしたほどの強烈な感動はいつまでも忘れられない。

松下での海外との付き合いはメキシコに始まり、買収企業・スペイン松下電器、アメリカ松下電器と海外勤務は延べ14年。中でもスペインは7.5年と最も長く・独裁者の死亡・王政復古という社会動乱期の中、出向者・子供達を含む家族の身の安全確保と既存事業の再建・新規事業の展開など思い出は強い。

国内事業場は7ヵ所で勤務。メキシコ帰国後に、ラジオ事業部および本部直轄の新設プレヤー工場とオーディオ工場で。このラジオ・ステレオ事業本部在籍5年間で私を社会人として鍛え直していただいた上司の方に深謝。更にビデオ事業部、冷夏対応に苦労したエアコン事業部などを経て、最後は1998年本社監査部で卒業しました。国内外合わせて10事業場の内、4つの新設事業場で生みの苦しみと楽しみを体験しました。  

◇松愛会とのかかわり

その後入会した松愛会は、枚方南支部の新春懇親会・年次総会には枚方社員研究所で行われていた2013年までは殆ど参加。2020年の松心会館での新春懇親会に久しぶりに出席、皆様と楽しく懇談をしました。また社会見学会行事でも若狭湾・原子力発電所や造幣局、最近では天満の繁昌亭に夫婦で参加し楽しいひとときを持たせていただきました。

2020年2月 松愛会囲碁部総会

趣味の一つである囲碁は、松愛会囲碁部に松心会館で開催していた今春迄20年間、その大半を副会長兼監査役として積極的に活動。新会館に移った現在は幹事としての務めから下りました。そのほかに、現在コロナ禍で活動停止中ですが、香里ヶ丘中央公園(枚方ペタンククラブ)にて、男女多くの仲間とペタンク競技を楽しんでいます。

◇夫婦2人だけのスペイン1ヵ月クルマ旅について

海外出向は、公私にわたり苦労も多いが、得ることもそれ以上に多い。出向時に何度も旅が出来たこともその一つ。冬季北京五輪まであと2ヵ月強となったいま、強く思い出すのが、次々回冬季五輪の開催地イタリアのコルティーナ・ダンペッツォである。

アメリカからのオーストリアへの松下勤続30年記念クルマ旅の途次、インスブルックからアルプスを越えてイタリアへ入り、3つの峠を越えた所に目指すアンペッツォ地方のカーテンがあった。56年、猪谷千春がトニー・ザイラーに次いでゴールに飛び込み、日本冬季五輪史上初めてメダル(銀)を獲得したスキーの回転競技会場だ。夏空に垂直にそそり立つカーテン(コルティーナ)が目の前にあった。あと4年と少し、テレビを通してでももう一度見たい。

線の旅行の「クルマ旅だ!」
の自作ルート地図
(走行距離 計1万㎞)

70歳になる前に、「元気に暮らせるのは80歳まで。 その80までに何をするか? それを今やらないと。 あと10年しかないぞ。」と自問自答。海外と深い縁のあった者として、「海外旅行」しかない! それも点から点への旅行ではなく、線の旅行で・即ち「クルマ旅だ!」

手始めに68歳で、日本と同じ右ハンドルのニュージーランドに南島・北島合わせて3週間旅行を挙行。車・ホテルの予約・再確認の必要性、家内のエンジンブレーキでの山下り技術取得など、将来の2人旅に自信を持った。

想定より早く、2015年にドクター・ストップがかかったが、2010年(71歳)から2016年(77歳)までの5回、「夫婦2人だけのスペイン1ヵ月クルマ旅」を元気に存分に楽しむことができた。1ヵ月を超える旅にすれば、旅行代金が割安になり、いつでも現地のどこへでも・どこからでも自由に発着空港を選べる。道中はタブレット一つあればメールやり取りなど不自由なく、子供達も安心できる。

旅行記は5冊で計390ページ

出発の1年前からルート決定のための、特に観光地・お祭り・名物料理、宿泊地等の調査を開始。歳を考えて連泊が多くなり、時には自炊や山小屋暮らしもよい。半年前には、人気観光地の入場券・レンタカー・宿泊場所等の予約をする。帰国後は、写真の整理と道中の気づきメモをベースに旅行記のまとめ。5回とも旅行記は60~90頁になった。 

出発までの調査準備から、帰国後の写真の整理と旅行記のまとめなどに1年半ぐらいかかる。当然、次の旅行との準備とオーバーラップするが、これも楽しくて興奮する至福の時間でもあった。

*下記に「スペイン1ヵ月クルマ旅写真集」ページへのリンクがあります

◇なるほどと思った言葉

座右の銘は「山は登るより、下りることの方が難しい」です。大学時代の剣道部仲間で、桜島に急遽、登山をしたときに自ら体験した教訓。上を見て登るには努力は必要だが、より容易。安全に全員が下山するには、周到な調査と準備が必要。会社経営・人生の営みの中で、特に「強みが弱みになる」ケースが沢山あります。

◇コロナ禍での現況

コロナ禍で大きな制限を受けている状況ですが、まずは” 今日も夫婦揃って、健康に生きていること ”に毎日感謝をしています。私の母方の祖母・伯母も犠牲者となった100年前のスペイン風邪の歴史から、” コロナ 収束まで3年はかかる ”、従って” まだ少なくとも1年はかかる ”。もう少しの我慢が必要だと思っています。

現在は、適度なウオーキングで体を動かし、松愛会囲碁部幹事中心メンバーと月に10局ほどZoomを使っての囲碁対局で、心身の健康維持とボケ防止に努めています。

最後になりますが、夫婦揃って長く太い人生の頂きから、何等迷うことなく無事下山出来るよう祈るばかりです。

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コメント

    • 井坂好成
    • 2021年 12月 04日

    花木さん、70歳前に決断され実行されましたスペイン自動車夫婦旅を拝見しました。
    楽しい写真と思い出が一杯で本当にうらやましいです。
    私は語学や体力に自信がありませんので出来ないと思います。
    私たち夫婦はリタイヤを機にかねてからやってみたいと思っていました楽器にトライしています。
    私はギター、妻はピアノです。
    毎日日課で定例時間に練習をしています。
    先日、妻の姪の結婚式に招待され、各自一曲演奏する機会がありました。

      • 花木孝道
      • 2021年 12月 11日

      井坂さんも夫婦揃って5線符を見ながら心を通わせあうなんて素敵な日課を持っておられますね。 「継続は力なり」と言いますが、気力・知力と体力の続く限りいつまでも続けられるといいですね。  そのためにもお二人の間の夫婦愛・信頼感の保持が重要で、特に夫の妻への感謝の気持ちを忘れないでください。   コメントを有り難うございました。  

    • マツイ トヨカズ
    • 2021年 11月 23日

    お隣に住んで、一人暮らしの小生には何かとお気づかいしていただき、感謝いたしております。得難き隣人です。お互いに長生きいたしましょう。
    海外勤務のご経験がうらやましく、ご経験談をお聞かせください。

      • 花木孝道
      • 2021年 11月 24日

      早速、昨日家内から ” 松居さんから電話あったけど、あなたの手が離せないから私と楽しくお話ししたよ。HPをとても気に入っておられたよ! ” の伝言がありました。 松居さんもご自分なりの人生の楽しみ方を見つけられており、羨ましく思い感心しております。 いつまでも元気に楽しく!

    • 川勝富夫
    • 2021年 11月 18日

    久し振りに花木節を聞いた感じです。でも、幼少のころのお話など、初めてお聞きしました。10歳蔵の年の差があると思いますが、この差は大きいですね。以前から聞いていたスペイン1ヶ月夫婦車旅、うらやましい限りです。最後(6年前)にスペインに行ったのも、4週間車一人旅でした。それも、花木様とは異なり、事前準備はほとんどなし。事後の旅行記もなしです。気軽に旅行できる時期ではありませんが、健康を維持して、また、旅に出たいものですね。

      • 花木孝道
      • 2021年 11月 19日

      一人旅は気楽に勝手気ままに事前準備もなく行けますが、二人旅となるとそうはいきません。  コロナ落ち着き次第、奥さん同伴で旅をしてください。  きっと二人にとって良い思い出作りのビッグイベントになるでしょう。   来月83歳になる花木より  

    • 佐々木孝之
    • 2021年 11月 16日

    拝見しました。京都の紅葉🍁楽しんできます。

      • 花木孝道
      • 2021年 11月 17日

      歳を考えて、飲みすぎないように。  

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