茶道同好会 2021年度の例会記録です

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<第65回例会> 茶室で急ぎ「続き薄」  2021.12.8(水)

次回開催予定:2022.1.11(火)

 まだコロナの感染対策中ですので、先月と同じくウッドデッキの「屋外茶室」で例会をする予定でしたが、雨に濡れて使えません。急遽「短かめに」を目標に、室内に切り替えて「続き薄」の稽古となりました。茶室の床には「無事」の色紙が掛けられています。皆さんそれぞれに元気で過せた一年に感謝、今年最後の例会です。
 「続き薄」は急ぎの客がいたり、時間短縮のためにも用いられるお点前だそうです。濃茶から引き続き薄茶へと流れが続きますが、薄茶の前にはくつろいでもらうために、座布団や煙草盆が出されます。濃茶は亭主が点て、薄茶は半東が点てることが多いそうです。今日の濃茶は各服点です。
 各服点はコロナ禍で改めて見直されました。次客以下の茶碗はお盆に入れて出し、客はお盆から茶碗を取ります。なお、私たちはコロナ禍の茶会では、茶碗は各自持参することにしています。

床の掛け軸「無事」と香

 稽古は亭主と半東2人一組という想定で、濃茶と薄茶それぞれを担当しました。「続き薄」は難しく、特に中仕舞を解くあたりからの濃茶の仕舞、拝見の準備に薄茶の始まりと、所作が交錯して見えます。このあたりの流れはチンプンカンプン。
 今回は久しぶりの炉点前でした。各服点でもありましたし、「続き薄」はほとんどが初体験ということで、皆頭がこんがらがって「笑い合うしかない」有様でした。
 忘れないように次回も「続き薄」に挑戦です。「長板も使いましょう」とのことです。新年も健やかにお逢いできますように!

 

<第64回例会> 先生宅の屋外茶室で稽古   2021.11.17(水)

次回開催予定:2021.12.8(水)

 コロナがようやく落ち着いてきました。1年9ヵ月ぶりに大友さん宅の茶室に集い、みなさんと顔を合わせて挨拶ができました。11月は風炉から炉に変わります。開炉を祝って「ぜんざい」を頂きました。秋の収穫への感謝の気持ちと、赤い小豆が邪気を払うという言い伝えによるものだそうです。大友さん心づくしの大栗の渋皮煮入り、昆布付きです。作法も教えていただきながら、秋の美味しい体験ができました。
 大友さん宅の裏庭にはおしゃれなウッドデッキがあり、そのまま「屋外茶室」にもなります。今日は畳を敷いて お手製の竹の結界が置かれています。結界とは風炉先屏風の役割をするもので、仕切りに置くことで道具の位置が定まります。
 その屋外茶室へは、室内の水屋からはドアを開けるだけで、玄関わきからは飛び石伝いで行けるようになっています。明るい外での稽古の様子は、下方の写真を覗いてください。

 今日の稽古は基本の濃茶、薄茶の平点前です。青空の下で点前座ができました。あえての風炉釜です。今まで何度も稽古してきたはずの濃茶と薄茶点前ですが、久しぶりで手順もおぼつかなく、リモートでは学びにくい道具を置く位置に皆さんとまどいました。半東も交代で担当し、全員がお点前の稽古をすることができました。

 待ち遠しかった再会が嬉しく、お庭という解放感もあり、皆さんで手順を教え合う声も和やかに、風炉点前の復習となった楽しい一日でした。

 

<第63回例会> 10月だけの 中置(なかおき)点前   2021.10.13(水)

次回開催予定:2021.11.17(水)

 お茶の10月は名残の月で、風炉を点前座中央に置き、これを 中置(なかおき)と言います。半年間親しんだ風炉の茶を惜しみ、少し肌寒くなったこの季節、わずかに釜を客に近づけて温かみを感じてもらう趣向です。
 中置のことは皆さん忘れていましたが、何年か前に稽古したことを思い出した会員もいました。調べてみると、茶道同好会が始まって1年半ほど、まだヨチヨチ歩きの「2017.10.11」のことでした。発足から5年半の今を改めて皆さんで振り返りました。

 

 中置は釜を点前座中央に置くため、柄杓の柄が正面に来るので茶筅を扱うときは注意が必要です。水指はその左に置きますが、濃茶薄茶ともお点前の基本は変わりません。
 濃茶のときは脱がせた仕覆を蓋置の手前に置き、お仕舞の際にも茶碗を仕覆の手前に割りつけるので、建水の下げ幅にも工夫が必要になりす。また、今回の細水指は塗蓋でその上に茶巾を置く所作ですので、蓋の手前を帛紗で清めました。

中置の前準備完了、建水は亭主の左に隠れている

 茶壷の茶も残り少なくなった10月に限り、釜の敷板は通常の小板に代えて、大板や五行棚なども使われます。また、金継ぎ(きんつぎ)茶碗も許され、欠けのあるやつれ風炉にわら灰という趣向もあるそうです。

 

<第62回例会> 濃茶の稽古(特に包み帛紗を詳しく)  2021.9.8(水)

次回開催予定:2021.10.13(水)

 コロナの第5波が猛威を振るっており、今も緊急事態の宣言中です。今日のお茶会はオンラインで濃茶の稽古、特に茶入れがなくても手軽に濃茶が楽しめる「包み帛紗」を詳しく復習しました。この所作は簡単に見えて結構難しい。
 今日の稽古は、まず初めから終わりまで一通り濃茶点前の稽古をしました。お茶の稽古は6年目に入っていますが、私(HP作成者)はお点前の流れがなかなか覚えられません。薄茶はそこそこできる(怪しい?)ようにはなりましたが、濃茶は格段に難しくお手前の順序を覚えられません。

 

 茶室の稽古では大友さんの指導を受けながら、お点前は一人だけしかできません。一方、オンラインの稽古は各人がPCの前でお点前をし、大友さんは全員に目配りが必要です。
 私をはじめモタモタしている人には、丁寧にアドバイスしてくれます。怒りたくなると思いますが、汗をふきふき一人ひとりを丁寧に指導してくれます。私はなんとか人様のまねをしながら、今日もお菓子を戴きお茶を飲み、みなさんとの楽しい一日を過ごしました。ありがとうございます。
 さて、時間をかけてじっくり稽古した「包み帛紗」は、その結び方にちょっとしたコツがあります。右図は棗を帛紗で包み、1回結んだ図です。
 このとき左右に飛び出ている帛紗の角(耳?)を、図のように「左上・右下」にすることです。こうすれば包みを広げるとき、右角の上を引っ張れば結び目は容易にほどけます。さらに、四方さばきから次に進む手順も滑らかに続けられます。

 

<第61回例会> 茶箱点前「卯の花」  2021.8.11(水)

次回開催予定:2021.9.8(水)

 コロナがデルタ株に変異し、全国で猛威を振るっています。お茶会はまだ当分の間、オンラインが続きそうです。そんな中で、今回は久しぶりに「茶箱点前」の稽古です。
 茶箱点前は点前道具一式を茶箱に入れて、茶室以外の庭先などでもお茶ができるようにした点前です。茶箱点前には冬の「雪」・秋の「月」・春の「花」・夏の「卯の花」があります。今回は茶箱の平点前ともいうべき「卯の花」を稽古しました。

 茶箱点前は通常のお点前と違い、小さなお菓子を「振り出し」という容器に入れ、茶筅や茶巾はそれぞれ筒に入れます。茶碗を含めて、これらの道具は茶箱に入るようにすべて小ぶりに作られています。帛紗も腰には付けず茶箱の中に入れておきます。
 このお点前はお盆を使います。茶箱の中に道具を仕組み、盆の上に茶箱をのせて運び出し、茶箱の中の道具を順に盆の上に出していきます。お点前は正面に置いた茶箱の蓋に茶碗を置いてお茶を点てます。
 右上段の動画は「卯の花」点前で、茶箱から小道具を取り出して点前座に並べる所作を抜き出しました。下段の動画はそんな小道具を自身で考案して、手作りした人たちの愉しい苦労話です。

 
 

 

<第60回例会> 洗い茶巾の稽古  2021.7.14(水)

次回開催予定:2021.8.11(水)

 7月もオンラインによる稽古です。今月は「洗い茶巾」で、涼を取り込む夏のお点前です。 水を張った茶碗に入れた茶巾の滴る水音を聞きながら、それを絞ってたたむという所作が涼を呼びます。 各自、ガラスの器や平茶碗に見立てた器を用意しました。そして、今日の稽古の進め方は二人先生です。宮澤さんのお点前画面を見ながら、かつ大友さんの説明を聞きながら、行きつ戻りつという稽古です。
 今回はお茶のはき方(棗に抹茶を入れて羽根で整える)も教えていただきました。一通りお点前が終わった後には、お茶碗の仕組み方と茶巾の扱いについて、さらに詳しく復習していただきました。次の映像は今日の稽古の中で、茶巾の扱いの部分を抜き出してみました。

 

 宮澤さんのPCがたまたま不具合ということでしたが、稽古はほぼスムーズに行きました。7月の七夕に因んで、天の川ゆかりの在原業平の歌を掛軸に書いてくれました。お菓子の銘も天の川、また水指の蓋として梶の葉を用いて涼を呼ぶ工夫をしてくれました。
  掛軸の「狩り暮らし 棚機津女(たなばたつめ)に宿借らむ 天の河原に 我は来にけり」は、業平がこの地を訪れた際に詠んだ歌で、「伊勢物語」に収められています。

 

<第59回例会> Zoomで薄茶の稽古  2021.6.9(水)

次回開催予定:2021.7.14(水)

 新型コロナのワクチンの接種は速いペースで進んでおり、枚方市では65歳以上の殆どの人は、6月中に2回の接種が終わりそうです。ただ、茶道同好会員には65歳未満の人もいますので、全員の接種が早く終わることを祈るばかりです。茶室のリアル集合はもうしばらく辛抱しましょう。
 さて、私たちのZoom によるオンライン茶会は、この6月で3回目になります。個人と茶道具がZoom の枠内に納まっていることの確認、稽古の途中のギャラリービューとパーソナルビューの切り替え、さらにマイクのミュート操作のタイミングなど、よくとちってしまいます。稽古に先立ち、現役時代にビデオ会議の経験を持つ会員さんを中心にして、Zoom操作の基本的な注意事項を再確認して稽古を始めました。
 稽古中の画面設定は、講師の大友さんはギャラリービューでミュートなし、他の会員はパーソナルビューでミュートを基本にして稽古をしました。

 今月の稽古は薄茶点前の基本をゆっくり復習しました。講師は大変です。自身でお茶を点てながら要点を説明し、かつギャラリー枠に目をやり個人的な指導もする、という時間が続きます。  さて、動画は客にお菓子とお茶を戴いてもらった後の仕舞い方(本仕舞と中仕舞)を、1分ほどにまとめてみました。

 

 

<第58回例会> Zoomで濃茶の稽古  2021.5.12(水)

次回開催予定:2021.6.9(水)

 コロナの第4波は続いています。枚方市も5月からワクチン接種の予約が始まり、7月末までには高齢者が多い同好会員の大半も接種は終えられそうです。コロナの早期退散を祈るばかりです。もうしばらく辛抱しましょう。 さて、この5月から私たちオンライン茶会は、SkypeからZoomに切り換えました。Zoomは通話トラブルが少ないこと、操作が容易ということが理由です。  早く茶室の稽古に戻りたいのはやまやまですが、オンライン稽古のいいところもあります。前にも触れましたが、お点前の動画の録画が勝手に残ることです。ホームページ作成者としては、写真や動画の撮影の手間が省けて稽古に専念できます。もう一つ、オンライン茶会は全員が同時に「亭主」にも「客」にもなれるので、ある面 稽古の効率が上がるような気がします。茶室では一人が「亭主」役になり、残りはみんな「客」役となり、客は亭主のお点前を目で見て学ぶことになります。 その間 客はお菓子を食べ、出されたお茶をいただくだけになります。ところが、これがおいしくて、私 座った足が痛いのを我慢してもう5年もお茶を続けています。

 今月は濃茶の稽古を復習しながら、大友さんは要所要所で今まで気が付かなったお茶の小道具の使い方を、てんこ盛りで話してくれました。今月の動画はその小道具の話をまとめました。炉のふた置き、柄杓の種類と形状、濃茶でする帛紗の四方調べ、茶入れの仕覆の結び方、包み帛紗 などです。動画は先月に続き今月も「ギャラリービュー」にしました。例会が楽しく賑やかで、かつ稽古そのものは厳しい?雰囲気を伝えられるかと思います。

 

 

<第57回例会> 濃茶問答の復習  2021.4.14(水)

次回開催予定:2021.5.12(水)

 コロナの第4波が来てしまいました。高齢者のワクチン接種は5月以降になるでしょう。私たちのお茶の稽古も、まだ当分の間オンラインが続くことになりそうです。今月のリモート稽古は濃茶の拝見問答の復習です。復習と書きましたが、毎回の稽古はすべて復習の連続です・・・
 さて、今日の稽古はSkypeの調子が悪く、誰かが写真枠に入れなかったり、写真がひな壇状になって止まったりで、その調整で大変でした。大友さんは苦労しながらも、何とか稽古の指導をしてくれたのですが、録画の映像も見づらいものになりました。
 そこで今月のページは稽古そのものの内容は省き、稽古に関連する会員間の楽しい会話、身近な近況の報告、大友さんへの質問などでまとめてみました。例会が楽しく賑やかで、かつ稽古そのものは厳しい?雰囲気を伝えられるかと思います。

 この3月Skypeがデータ量を増やし映像をきれいにするバージョンアップしたようです。今後のSkypeには中等以上のPC性能が要るようです。5月以降はZoomを使う手はずを進めます。

 

 

<第56回例会> 薄茶の主客問答  2021.3.10(水)

次回開催予定:2021.4.14(水)

 まだまだコロナ禍は続いており、私たちのお茶の稽古もオンラインです。2月例会は「濃茶の主客問答」がテーマでしたが、今月は「薄茶の主客問答」の稽古です。お茶は所作の流れの中で、亭主と正客の間で互いに問答をします。ただ、次客以下は、その問答には加わらないのがしきたりです。
 大友さん宅の茶室では「釣り釜」にお湯が沸き、棚(宗旦好丸卓:そうたんごのみまるじょく)が用意されています。大友さんと会員のMIさんの二人が、和服姿で稽古の開始を待ってくれています。他の会員は各自それぞれのパソコンの前で、盆略点前の用意をしたり、置炉を用意したり、自分の空間を工夫しながら稽古に参加しました。
 今回は拝見の仕方、タイミング、見どころ、拝見問答など、道具の拝見に関することを重点的に教えていただきました。
 オンラインでは一般的には必須の対面稽古はできませんが、クリックひとつで録画ができます。記録が動画で保存され、繰り返し閲覧できるメリットがあります。
 右の2つの動画は、ともに道具の拝見にかかわるを所を抜き出しました。上段は亭主がMIさん、正客が大友さんです。下段は亭主が大友さん、正客がMIさんです。丁寧にゆっくり稽古をしてくれたので、わかりやすい動画になっています。

 

<第55回例会>濃茶の主客問答  2021.2.10(水)

次回開催予定:2021.3.10(水)

 まだまだコロナ禍が続いています。年末年始の2ヶ月はお休みして、2月例会は2021年度の最初のお茶会です。オンラインの稽古ですから、その環境でできる内容は限られてきます。今日は「客と亭主の問答」の稽古をしました。
 茶道には『他』を思いやるという大事な心得がありますが、この『他』は人だけでなく物を大事に扱うことも、その気持ちの表れということになります。お茶会では一服いただいた後に、必ず「道具の拝見」というその心得を実践する所作があります。棗(濃茶では茶入れ・お仕覆)、茶杓、茶碗などの「拝見」や、お菓子や茶銘などについて「問答」があります。

 日頃の稽古で、以前から亭主と正客との受け答えが難しいとの声があり、拝見問答の資料を作っておきました。大友さんによると「何を聞き」「どう答えるか」よりも、声かけのタイミング が重要であるとのことです。今日はお点前全体の中での声かけのタイミングを教えて頂きました。
 前以て作っておいた拝見問答の資料を横に置き、オンラインの向こうの先生のお点前の画面を見ながら、各自はそれぞれお点前の所作を真似て、皆さんとお茶を一服頂きました。

 

 濃茶の拝見問答の一部分を列挙します。

・正客がお茶を一口頂いたタイミングで
亭主 「お服加減はいかがでしょうか」
正客 「おいしくいただいております」

・次客の一口すする音を聞いたタイミングで
正客 「お茶銘は」
亭主 「〇〇の昔でございます」
正客 「お詰めは」
亭主 「〇〇でございます」
正客 「先ほどはおいしいお菓子を頂きました。ご銘は」
亭主 「〇〇でございます」
正客 「ご製は」
亭主 「〇〇でございます」

・拝見が終わり道具を返した後、亭主がその道具前に座られたタイミングで
正客 「お茶入れのお形(なり)は
亭主 「〇〇でございます」
正客 「お窯元は」
亭主 「〇〇でございます」
正客 「お茶杓の御作は」
亭主 「〇〇でございます」
正客 「何か御銘がございましたら」
亭主 「〇〇でございます」
 ・・・・・・・

(注)2021年1月例会はコロナ拡大のため休会としました。

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