2022年度 茶道同好会の例会記録です

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<第74回例会> 「平点前の稽古+台天目」  2022.12.14(水) 8人参加

次回開催予定:2023.01.11(水)

 本年最後のお茶会は、大友さん宅の茶室でのリアルです。窓を開け、エアコン調節し、必要なとき以外はマスクをします。先月に続き、炉の薄茶点前と濃茶点前の稽古をしました。

 棚は四本柱の桑子卓(くわこじょく)です。木地は桑材、天板と中板の間が長く、四本柱が細くお瀟洒です。薄茶では天板中央に棗を、中段には細水指をおきます。濃茶のときは卓の前に茶入れを荘(かざ)りお点前を始めます。お点前の基本は平点前に同じです。お点前を終わるときは、柄杓は合(ごう)を向こう側にして、卓の勝手付側の2本の柱に斜めに立てて荘ります。水をつぐときは水指を卓から下ろして行います。

 さて、コロナが続いていることもあって、濃茶は各服点が普通になってきたようです。その各服点で、盆で運び出す次客以下のお茶の扱い、所作、タイミングなど、客側の作法も併せておさらいしました。また、個々に取り分けられたお菓子の渡し方、受け取り方も確認しました。

 また、今日は会員上級者による上級のお点前、「台天目」を初めて拝見することができました。天目台に乗せた天目茶碗、象牙の茶杓、曲水指(まげみずさし)などなど、日ごろ眼にしたことのない道具ばかりです。帛紗は「真」にさばくなど、所作の一つ一つが重々しく見えます。難しいお点前を見ることができ、大いに刺激になりました。
 なお、天目とは黒釉薬のかかった陶磁器の総称のようです。

 

<第73回例会> 「平点前の稽古」  2022.11.16(水) 5人参加

次回開催予定:2022.12.14(水)

 11月は炉開きの月です。茶壷の口を切り、香り高い新茶をいただくことから、茶の湯では11月もお正月としてお祝いをするそうです。今日は都合で4人が欠席、ちょっと寂しい茶会になりましたが、それぶん内容の濃いい稽古ができました。
 さて、今日の稽古は濃茶と薄茶の基本の平点前です。棚は二本足の宗旦好丸卓(まるじょく)です。薄茶器の棗は棚の上に飾り、濃茶では棚の前に茶入れを置いてお点前が始まります。お終いは 柄杓を中央斜めに、その左に蓋置、右に棗を飾って下がります。
 また、今日は水次(みずつぎ)の所作を丁寧に教えてくれました。水次は高く持ち上げず、親指は左右ともかけません。注ぎ口を支える右手の位置と指のそえ方を確認しました。さらに、注ぐときは左の親指を蓋にかけること、注いだ後は茶巾を口にそわせて上げることなどです。

 久しぶりの炉点前で、炉の内隅(うちずみ)ねらいに苦慮しました。また、道具の位置一つで体の位置や全体のバランスが悪くなるということを実感しました。特に最初の道具一つの置き位置がいかに大切であるかを痛感した稽古でした。

 

<第72回例会> 「中置点前」  2022.10.12(水) 9人参加

次回開催予定:2022.11.16(水)

 この10月はコロナも下火になり、4か月ぶりのリアル例会を大友さん宅の茶室で開催できました。例年10月は名残の月で、窯の置き位置を工夫したこの月だけの中置(なかおき)点前です。半年間親しんだ風炉の茶を惜しみ、少し肌寒くなったこの季節、わずかに釜を客に近づけて温かみを感じてもらう趣向です。
 この中置は釜を点前座中央に置くため、柄杓の柄が正面に来るので茶筅を扱うときは注意が必要です。水指はその左に置きますが、濃茶薄茶ともお点前の基本は変わりません。昨年の10月はコロナの影響でオンラインでの中置でしたが、今年はリアルで全員そろっての気合の入った稽古になりました。
 今の枚方南支部茶会の稽古の一般的な様子です。茶室での稽古は誰か一人が亭主となり、他は客になり亭主のお点前も見守ります。講師の大友さんを除く今の会員は、いつまで経っても進歩のない 2人、中くらいの進歩の人が数人、セミ先生ができる人、先生クラスの人など技量のランクがはっきりしてきました。

 大友さんが全体の指導をしてくれますが、忙しくて細かいことに目が届かないときもあります。そんなときは上手な人が俄か「半東」になり、モタモタ人の手助けをしてくれます。誰も互いに気遣いは要りません。そんな仲間たちです。
 こんな雰囲気の中で、美味しいお茶とお菓子です。今日は栗入り羊羹の差し入れもありました。各人濃茶と薄茶を各一服いただき、賑やかでも引き締まった稽古ができた 1日でした。

 

<第71回例会> オンラインで「四方さばきと包み帛紗」  2022.9.14(水) 7人参加

次回開催予定:2022.10.12(水)

 コロナは高止まりで、もう少し辛抱が強いられそうです。今回もオンラインでの稽古になりました。回線トラブルで当初6人で始めてましたが、最終的に7人での稽古になりました。
 オンラインですから難しくややこしい稽古はできません。オンラインならと予定していた「帛紗の四方さばき」と、茶入れと仕覆に代わる棗の「包み帛紗」の割り稽古を、何度も時間かけて復習しました。右の動画はその割り稽古の様子です。
 続いて、濃茶の基本の流れに則って稽古しました。お菓子は個人ごとに前以て買っておいたものです。特別な和菓子を準備している人や、スーパーの駄菓子で済ませる人(私)もいます。  稽古が終わって、催しもの情報の紹介2つ。

<野村美術館>
 9月10日(土)~12月11日(日)
 https://nomura-museum.or.jp/
 「千利休生誕500年 利休茶の湯の継承」
<京都国立博物館>
 10月8日(土)~12月4日(日)
 https://tsumugu.yomiuri.co.jp/chanoyu2022/index.html
 「京(みやこ)に生きる文化 茶の湯」

)動画はその左上の「タイトル名」をクリックすると、直接YouTubeサーバから見ることができます。


  

 

<第70回例会> オンラインで「盆略点前」  2022.8.10(水) 8人参加

次回オンライン開催予定:2022.9.14(水)

 コロナが猛威を振るっています。枚方市の感染者数も1,000人を超えているようです。今回は昨年10月以来のオンラインでの稽古になりました。Zoomを使うのも久しぶりで接続に不安もありましたが、難なく全員ネットにつなぐことができました。
 今回は所作の入門「盆略点前」のおさらいです。古いホームページを少し覗いてみました。お茶を始めた頃は、亭主と客の呼び方、帛紗・懐紙・茶筅・棗など多くの茶用語に苦慮。さらに、茶室の襖の開け閉め、畳の歩き方、真・行・草のお辞儀、帛紗のさばき方、茶筅の振り方などの所作に戸惑いを記しています。
 もう6年も前のことです。なかなか覚えられないと嘆いてきましたが、今ではこれらの所作はある程度できるから不思議です。

 さて、右図は皆さんが真剣に稽古する様子を載せました。右上図はそのスナップ写真です。右下図は帛紗のさばき方のシーンを1分半ほどにまとめた映像です。稽古中の皆さんは、模範映像(最下段右側)だけをわき目も振らず真剣に見つめています。ただ、出来上がったホームページを見るときは、一人ずつの所作を丁寧に繰り返して見ることができます。

)映像はこのページからは拡大して見ることができません。ただ、映像左上の「盆略点前」の文字をクリックすると、直接YouTubeサーバから見ることができます。その画面右下の「全画面」ボタンを押すと、ディスプレイ一杯に拡大できます。「縮小」に変わった同じボタンを押すと画面は元に戻ります。

盆略点前のスナップ写真

 

 

<第69回例会> 宇治茶席体験  2022.7.13(水) 9人参加

次回オンライン開催予定:2022.8.10(水)

 集合:枚方市駅改札口 9時半~京阪宇治駅10:30(直行の人)
→茶室11時〜対鳳庵 茶席体験
→昼食12時〜鮎宗(宇治川沿いの食事処)
→昼食後 朝日焼・宇治散策など → 解散

 あいにくのコロナ第7波を気にしながらの茶席体験になりました。ただ、宇治に着いてみると拍子抜けするほど人がいません。周り50mでちらほら数えるぐらいの人です。宇治の観光道路は枚方茶道同好会の貸切り状態で、まずはホッと一安心です。
 さて、茶室は宇治市観光センター内の敷地にある「対鳳庵」で、平屋の別建屋になっています。ここも客は私どもだけです。茶室の玄関には「在釜」の木札がかかっています。「お釜を炉にかけています、お気軽にどうぞ!」という意味だそうです。
 お茶席は9人が2組に分かれて時間をずらして、美味しいお茶をゆっくり楽しむことができました。木々に囲まれた落ち着いたところでのお茶一服は格別でした。

 お昼は宇治川沿いの「鮎宗」で食事です。昼さなかですから鵜飼はありませんが、気分はそのつもりです。ゆっくり腹いっぱいのご馳走でした。
 その後、しばらく宇治川の中の島を散策、川を渡って「朝日焼」を見学しました。土地の土を採って、小物の茶道具や花器を作っていました。ここで、直帰組と買いもの組に分かれて解散です。リフレッシュできた1日でした。お疲れさまでした。

 床の花:ヤハズススキ、イブキトラノオ、キキョウ、ナデシコ、ナツメ
 抹茶:北斗昔(堀井七茗園)
 お菓子:緑陰(京菓子司 三隆屋)

(写真撮影時はマスクをはずしています)

 

<第68回例会> 「長板二つ置き」お点前  2022.6.8(水) 7人参加

次回開催予定:2022.7.13(水)

 6月に入りコロナも落ち着いてきたことで、今回は時間をゆっくりかけて稽古することができました。
 今日の茶室は「長板二つ置き」のしつらえです。 長板は風炉や水指を乗せる長方形の板で、趣向のあるものや、いただきものなど、大切な水指を飾って用いるそうです。
 「長板二つ置き」のお点前は、薄茶、濃茶とも 基本は通常の運びと同じですが、蓋置(竹)の位置だけが異なります。その位置は長板の左前角で、その上に柄杓をひきます。
 水指は手桶風の形で色合いも華やかで、蓋は手前半分の半月形になっています。蓋の形が不安定なときは、立てかけずに水指右手前にそのまま置いてもいいそうです。
 今日の稽古は長板二つ置きの薄茶、濃茶、洗い茶巾でした。洗い茶巾はコロナもあって3年ぶりです。茶碗の水に浸した茶巾の扱いは難しいですが、季節を感じながらの味わいとなりました。

 今日は久しぶりにお点前をされた方もいて、それぞれが基本を復習する機会にもなりました。帛紗の持ち方やさばき方、柄杓を持つ手の位置、茶碗を拭く小茶巾の扱いも確認できました。  また、掛軸の禅語の意味も教えていただき、茶道の奥深さも味わえた一日でした。

 主菓子:紫陽花(鶴屋八幡) 干菓子:石竹、有平糖(ミリエーム)
 玄関の花:ひまわり、ニグラ、ユーフォルビア氷河
 茶花:姫ひおうぎ(花と実)、矢はずすすき など

 

<第67回例会> 「各服点」と「続き薄」  2022.5.11(水) 9人参加

次回開催予定:2022.6.8(水)

 22年5月度茶会は先月に続き、特別ルール2回目のリアルでしました。「大声を出さない」「短時間でやる」ということです。
 5月になり茶室は炉から風炉になりました。柄杓の扱いや道具の位置を思い出しながらの稽古になりました。

◆濃茶各服点(かくふくだて)
 今回もコロナで濃茶は各服点です。長盆は使用せず、略形式で替茶碗扱いで行いました。一人一碗ですから、一人分の濃茶を上手に練るのは難しく、皆さんまだ時間がかかりそうです。
◆薄茶点前
 先月から参加の新会員さんのお点前の初披露がありました。数年間の経験がおありのようです。流れのある落ち着いたお点前に皆さん見入りました。茶筅通しが美しい、と大友さんからお褒めの言葉がありました。
◆続き薄
 濃茶に続いて薄茶を差し上げるという茶事の流れに沿ったお点前で、時間短縮にも用いられます。昨年12月に炉で教えてもらいましたが・・・

◆お菓子のこと
 私(HP作成者)は干菓子をボロボロと、敷物の上に落としてしまいました。お菓子は主菓子も干菓子も懐紙にのせたまま、それを手にのせていただきます。割りにくいもの、飛び散りやすいもの、食べにくいものもあります。
 特に干菓子は一口サイズになっているものが多いので、普通は一口でいただくのがいいようです。お菓子は上手に上品にいただきたいと思います。

 主菓子:あやめ(鶴屋八幡) 干菓子:水(河藤)、有平糖(ミリエーム)、こはく寒天 いろどり(伊三郎商店)
 玄関の花:シラン(紫/白)、カラスビシャク  茶花:姫ひおうぎ

 

<第66回例会> 今年度初茶会は「各服点」  2022.4.13(水)

次回開催予定:2022.5.11(水)

 22年度に入ってもコロナは収まる気配を見せません。若干勢いが下げ止まった4月は、特別ルールを作って本年初の茶会をリアルですることにしました。皆さんの同意を得て「声を出さない」「短時間でやる」という約束事です。

 茶室入ります。鎖で下げられた釣釜、棚は宗旦好みの丸卓、正客席前の煙草盆、茶の心得「和敬静寂」の掛軸、茶花、香合・・・客を迎える亭主大友さんの気持ちが客室に溢れています。今日は新会員の岩本さんを迎える日でもあります。
 久しぶりに見る釣釜は 暖かくなって炉も終わりに近づくと、少しの火で湯が沸く小釜の釣釜を使うそうです。煙草盆は「お楽にどうぞ」の気持ちを示す茶具で、最初から正客席の前に置いておき、客はお菓子が出される前に右横のヘリ外におき直します。

 各服点は回し飲みではなくそれぞれ個別の茶碗でいただきます。コロナで注目されている各服点の大まかな要点を記します。

  • 亭主は正客とのお服加減問答の後に、水屋に戻ります。客の人数分の茶碗に茶を入れ、それを長盆に入れて点前座に持ち出します。
  • それぞれの茶碗に湯を入れたら、お茶が冷めないように手早く茶を練ります。
  • 客付で盆を右向こう左手前に回して出します。
  • 次客は盆を取り込み、それぞれ順に盆を送りながら茶碗を取ってお茶をいただきます。
  • 飲み終わったら次客以下は茶碗を末客に送り、末客が茶碗をのせた盆を茶道口に返します。

主菓子:花吹雪、 干菓子:あやめ、 棗:鎌倉彫、 茶花:ナルコユリとアセビ、 香合:黄瀬戸ハジキ

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