第258回くらわん会 2017年11月例会

保津峡から嵐山 へ

258回 くらわん会例会 2017年11月7日(火)

〈行程〉JR山陰線・保津峡駅 ⇒ 落合橋 ⇒ 清滝川沿い ⇒ 金鈴橋(昼食) ⇒ 清滝トンネル
 ⇒ 嵯峨鳥居本 ⇒ 化野念仏寺 ⇒ 嵯峨二尊院(一次解散) ⇒ 阪急・嵐山駅(解散)
〈距離〉約7km  〈参加者〉 111名

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◆JR保津峡駅(朝会)⇒保津峡⇒落合橋

 枚方から数回電車を乗り継ぎ、やっと到着したJR山陰線・保津峡駅。ハイカー以外は滅多に利用しない無人駅で、この日の乗客も「くらわん会」メンバー以外に十数人のハイカーのみである。
 本日は11月としては暖かい絶好のハイキング日和、難コースに備え中島さんのリードで久し振りの柔軟体操を終え出発。歩き始めてすぐ赤色鮮やかな保津峡橋を渡り、その後は上り坂となる。程なく右手に出発地の保津峡駅周辺の絶景が見える。

「鵜飼隧道」辺りの保津峡メインストリートは曲がりくねり緩やかにアップダウンを繰り返し、しかも道幅は乗用車がやっと通れる狭さだ。
  右手山の斜面に「トロッコ列車保津峡駅」。静寂をついてトロッコ列車の到着を知らせるチャイムが響く。左手に時々落石注意の看板が現れ対向車も来る。斜面や谷から流れてきた水で道は所々ぬかるんでおり落葉で滑り易い。足元に気を付けながら行進。2つ目の「落合隧道」を出た所が朱塗りの欄干の落合橋。

◆落合橋⇒清滝川沿い⇒清滝(渡猿橋)

 落合橋から一般道を離れ「東海自然歩道」に入る。清滝川の左岸を上流に向かう恰好だ。すぐにコンクリート製の橋があり橋を渡った所で最初の休憩となるが、先週来の台風で倒木が至る所に散らばっている。道幅は狭くなり岩を削った所や瓦礫を敷き詰めた所もあり、アップダウンも多く注意して歩かないと川に転落する危険を感じる。

道の悪さに加え一歩ずつ慎重に進むので、隊列が一挙に長く切れ切れになる。清滝まで約500mの地点に、約2mの岩を降りる難所があり、世話役の佐々山さんと岩爪さんがロープを張って待機されている。下見時に確認し、当日ロープを持参頂いたということである。  悪路に慣れてきた頃、鉄骨製の清滝橋(青龍橋)、続いて朱色も鮮やかな渡猿橋を渡る。

◆清滝(渡猿橋)⇒金鈴橋周辺(昼食休憩)

 清滝は、愛宕詣の宿場町の名残を今もひっそり留めており、観光や歩く目的で来た人以外、地元の人の気配は少ない。
  愛宕山の愛宕神社へ向かう参詣路線として愛宕山鉄道が1929年(昭和4年)に建設され、合わせて同社の手により山麓の清滝に清滝遊園地が、また愛宕山にホテルや飛行塔のある愛宕山遊園地、スキー場、テント村などが設置されて賑わったということである。
 嵐山から清滝までの平坦線3.4kmと、ケーブル線が清滝川から 愛宕間約2km(高低差639m)が開設された。

しかし、戦時中に全線が不要不急線に指定されたことから廃線となり、戦後も復活することはなかった。   廃線と同時に、ホテル等の観光施設もすべて閉鎖され復活することなく、当時の栄華は全く想像できず、朽ち果てた料理旅館跡等が散見された。
  やがて「金鈴橋」を渡った所でリーダから昼食休憩の声。朝早かったせいか救われた。清滝は紅葉の名所、未だ少し早いが所々綺麗に色づき始めている。秋景を眺めながら、それぞれにケーブル駅跡周辺で昼食休憩。

◆清滝⇒清滝トンネル ⇒嵯峨鳥居本 ⇒化野念仏寺 ⇒嵯峨二尊院(解散) ⇒嵐山

 午後の第一歩はやや厳しい上り、やっと平坦な所へ出たと思ったらそこはバス停清滝。ここが嵐山~清滝の愛宕山鉄道平坦線の終着駅で、ここからバスで三条方面へ帰られた方もおられた。  愛宕山鉄道のトンネルであった清滝トンネルを進む。車は片側時間差通行で電灯の薄明かりを頼りに恐る恐る歩くが、車が通る時の騒音や風圧は迫力満点!いや危険満点だ。  やっとの思いでトンネルを出たら右手に天台宗の「愛宕念仏寺」参拝者が自ら彫って奉納する「昭和の羅漢彫り」が1981年から始まり、10年後には1200体に達したお寺だ。  さらに進むと鳥居本の有名な「平野屋」。嵯峨鳥居本は、古くは化野(あだしの)と呼ばれ、京の人々の埋葬の地であった。

現在の町並みは愛宕神社の門前町として発展したもので、化野念仏寺を境に瓦屋根の町家風民家が並ぶ下地区と茅葺きの農家が多い上地区と二つの風景が共存する。1979年に国の重要伝統的建造物群保存地区として選定された。化野念仏寺は、空海が野ざらしとなっていた遺骸を埋葬したのに始まり、その後、法然の念仏道場、現在は浄土宗のお寺である。約8000体という境内の石仏・石塔は、1903年(明治36年)頃に化野に散在していた多くの無縁仏を掘り出して集めたもので、8月には有名な千灯供養が行われる。  道の両側のこじゃれたお店を見ながら二尊院に到着。ここが今日の一次解散地。ここからは嵯峨野の風情を楽しみながら、各自嵐山駅への散策を楽しんだ。

<取材> 安藤、梅原、吉川、永井、中溝、松島 <HP作成> 吉川

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