入社1か月目の大ショック

ペンネーム:団塊真っただ中

昭和22年生まれ、団塊の世代の私は昭和45年(1970年)に入社した。

当時、導入教育が1か月、販売実習、生産実習が3か月ずつで10月末が配属であった。

販売実習中の通勤経路は茨木テレビの近くの松治寮から徒歩で阪急電車の茨木駅、十三で乗り換えて豊中、そこから阪急バスでというルートだった。

販売実習に入って2日目の4月30日に全国で大規模なゼネスト(私鉄のスト)があった。

大阪の地理に慣れていない私は「電車が動かないから行けなくて当然。休暇にしよう」と思い、採用部導入教育課に電話をした。

そしたら担当の松布さん(バレー部の人)から思いもかけない言葉が返ってきた。「歩いてでも、夜になっても良いから、一歩でもお店に近づいて『誠意』を見せなさい」

慌てて私は地図を確認し、また寮監のアドバイスを受けてJRの茨木駅から新大阪、北大阪急行で桃山台、阪急バスでお店まで行けることが分かって出発した。桃山台からタクシーでお店についたのは、9時ピッタリだった。

店主は私の顔を見て少し驚いた表情で、「何もタクシーまで使わなくても」と言ってくれたが、私を根性のある人間と認めてくれたような気がする。

学生気分が一発で消えたショック療法で、いまだに松布さんには感謝しているし、パナソニックの底流を流れる精神の一つが『誠意』という言葉だと感じたものである。

皆さんも現役時代の大きな、思い出のある出来事をここに書いてはいかが。

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