九州のど真ん中に位置する祖母山。入下山口としては、所要時間的にも一番手軽で、周回が可能な北谷登山口を選択した。主要道路から登山口までの取り付け道路は7~8kmほど。
途中、砂利道の所もあるが年々整備をしているのであろう、主要道路側の半分以上の距離は綺麗に舗装されており登山口の駐車場やトイレもよく整備されている。

北谷登山口
前泊地からレンタカーで登山口へ。駐車スペースは20台程か、満車になれば少し手前の道路脇やさらに手前に10台程分の駐車スペースがある。ゆっくりと支度を整え8:05にスタート。周回の順番としては風穴コースを登りにし千間平コースを下りにすることにした。理由は風穴コースに入って 10 分程の所に渡渉地点(川を渡る地点)があり大雨の後には注意を喚起するWeb サイト上の書き込みがあったためで、登山開始時点で渡れるかどうかの確認しておきたかったためである。ところが現地には丸太を組み合わせたしっかりとした橋が渡してあり心配は無用。ボランティア団体によるものと思うがまだ真新しい。

風穴コースの渡渉地点の橋
最初は谷筋のゆるやかな道を行く。ごろついた石も全くない歩きやすい道だ。30 分程行くと登りが始まる。要所要所にロープや梯子があり、1時間程で風穴に着く。涼しい風が吹いているとのことだが、季節のせいか筆者には涼しさは感じ取れなかった。コースは樹木に覆われているためほとんど展望が利かないが、登り始めて 2 時間程の所で西向きに展望の利く突き出た岩棚がある。広くはないので景色を写真に取るにも腰が引ける。さらに上り詰めると今度はぬかるみ帯に出くわす。急なところでもあるのでできるだけ草の生えている所を選んで登る。ほぼ頂上の一歩手前にはまだミヤマキリシマのつぼみのある株も目立ちまだまだ季節なのだなと感じさせてくれる。

祖母山頂上
頂上には10:30到着。雲は9割以上か、視界を遮る雲ではないので展望は良好。阿蘇山、九重連山がよく見える。霧島岳も視界内のだろうが筆者には特定はできなかった。
予定よりも30分程も早く着いたのでゆっくりと展望を楽しんでから千間平方面に向けて下山。こちらのコースはなだらかで危険な所もなくブナやならなどの広葉樹帯を気持ちよく歩かせてもらえる。コースタイム 5 時間に対して筆者の足で4時間10分での歩行。今年初めての百名山であるが、今シーズンもまだいけるかなと励みになる山旅であった。

阿蘇山を望む
◆間一髪の通行止めタイミング
祖母山の取り付け道路に入った所に看板があり、道路工事の為6月3日より8月31日まで、平日通行禁止、土休日通行可とある。昨年は6月に入ってすぐの日程で計画を立てたところ、大雨のためにキャンセルをする羽目に。
それで今年は1週間早めて5月下旬の日程で計画。この事で難を免れることができ、一瞬胸を撫で下ろした。下山途中で関東のツアー団体に出あった。最後尾のツアーコンダクターの方に「来週からの平日の通行止めについては把握されてましたの?」と聞くと。「いや~、知りませんでした。」との事で、その方も安堵のようであった。
◆アユの解禁で宿は繁盛
高千穂の延岡側に位置する日之影町の旅館に一泊した。五ヶ瀬川沿いの谷あいで山が迫っているため新しい道ははるか山の上を通っている様なところである。一人で寝るのが精いっぱいの部屋が6部屋で、父ちゃんと母ちゃんで切り盛りしている宿である。ご主人の年齢は60歳台か。地理的に規模的に普通ならば年季の入った建物を手入しながらなんとか持たしているところと思うが、しかし泊まった宿は真新しいピカピカの宿。ご主人に聞くと、6/1 のアユの解禁になれば、関東方面からの釣り人が3日、4日と連泊できてくれるとの事。ここのアユの味は特別とのことで、釣ったアユは冷凍にして送るのだそうだ。そんな訳で繁盛しているようだった。
◆メンバー:S、他1人
◆コース:北谷登山口8:05~風穴~祖母山10:30~国観峠~千間平~北谷登山口13:00
◆所要時間/歩行時間: 4時間55分/4時間10分
- 風穴
- 九重連山を望む
- 祖母山山頂のミヤマキリシマ



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