山本さんが選んだ実戦城郭ベスト10

山本さんの城巡り

 ホームページ担当の鷲見です。
 先月(2022年11月)「山本さんの自分史」を紹介しましたが、歴史探訪を目的にして城巡りをされているとお聞きしました。以下山本さんをインタビュー風にご紹介します。

山本さんの自分史

探訪城郭数は2022年5月31日までになんと552城。

探訪城郭全リストのサムネイル

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表題の実戦城郭とは何でしょうか?
 実際にその城で敵方との合戦が行われた城郭を意味しています。江戸時代に入ると太平の世となり殆ど戦はなく緊張感が無くなり、城は天守閣も整い美しくはなりましたが魅力に欠けるようになりました。

いつ頃から城巡りを始めたのですか?
 本格的には40才のころからです。
 現役のころ(60才まで)は土日の休み利用が殆どでしたが再就職してからは1週間程度まとめての旅行ができるようになり遠方まで出かけて登城数も飛躍的に増えました。
 連泊が時間・費用とも効率的に廻れるのでそうしています。近場だと日帰りもあります。
 気候の良い春・秋に出かけます。夏冬は準備期間になります。
 探訪先は「〇〇県の歴史散歩」などを参考にリストアップし効率的ルートと日数を計算します。

一人で行くのですか?
 一人が気を使わず至福のひと時を気が済むまで楽しめ最高です。計画も自分の思い通りにできます。
  
一日に何城ぐらい巡るのでしょうか?
 城だけだと1~4城程度。菩提寺やお墓など他の歴史遺構が半分以上を占めます。
  
車を使う事は多いのですか?
 効率的にまわるため車ばかりです。北海道もフェリーを利用して行きました。出費をおさえるため半分は車中泊しました。
 さすがに沖縄だけは無理でしたのでレンタカーを使いました。

(山本さんの城郭一覧表注釈)
城郭:当初、戦に備えた「砦」として始まりやがて「権力の象徴・政治の中心地」として発展拡大されて来た。記録によるとその数25000強と言われている。その規模は千差万別だが江戸時代の元和元年に徳川幕府から一国一城令が出されこれにより日本列島の城は200余りに大減少した。うち天守閣のあった城は70位だった。城の形態は時代と共に山城→平山城→平城と移った。天守のはじまりは1560松永久秀が築いた四層の信貴山城、多聞城あたり。その後1576織田信長が安土城に七層の天守を築きこれが刺激となり以後大名の居城に天守は通例となる。現在、現存天守閣は12だけで他は復元・復興など後から造られたものである。

山本さんが選ぶ実戦城郭ベスト10


1.竹田城
竹田城跡

竹田城 2016.5.11

兵庫県朝来市 城主:太田垣輝延
国史跡、日本100名城
 
■城下から高く見上げる標高353mの山頂に累々と残る美しい石垣群。
険しい地形にありながら曲輪のすべてを石垣で取り囲んだ総石垣の城郭。
周囲には遮るものがなく配置が分かりやすく麓までもよく見える。
初冬に発生する雲海で天空の城となる。
戦国時代の山城では国内最高傑作。


2.一乗谷城
一乗谷城

一乗谷 2017.4.19

福井県福井市 城主:朝倉義景
国特別史跡、日本100名城、山城100名城
 
■北部のみが開けた地形の上下に木戸(城門)を設け閉ざされた地域全体を広大な要塞群とした構え(南北3km、幅0.5km)。
最盛期には人口1万人を超え越前の中心地として繁栄。
朝倉館や侍屋敷など城下町の主要部が復元されてわかりやすい。
夫人の屋敷と庭も立派。
北ノ京とも呼ばれた華やかな京文化が漂う城跡。


3.中城(なかぐすく)城
中城城

中城城 2019.4.7

沖縄県北中城村 城主:護佐丸
国史跡、日本100名城
 
■琉球王国時代の城跡。標高160mの石灰岩丘陵上に立地する山城で山上に琉球石灰岩で積まれた曲線城壁、自然の岩石と地形的条件を巧みに生かした琉球独特の構成。
切り立った断崖、勾配のきつい傾斜面に阻まれ難攻不落の要害。
半島・海・島々が眺望よく絶景。
オリジナル度NO.1。


4.稲葉山城
岐阜城 2017.1.15

岐阜城 2017.1.15

岐阜県岐阜市 城主:斉藤道三
国史跡、日本100名城、山城100名城
 
■標高329mの金華山山頂にあり山城ファンをワクワクさせる。
美濃を落とした信長がこの頃から「天下布武」の朱印を用いるようになる。
本格的に天下統一を目指すようになりその第一歩を踏み出した城。
濃尾平野の眺望が見飽きずすばらしい。
 


5.安土城
安土城天守台

安土城天守台 2015.9.20

滋賀県近江八幡市 城主:織田信長
国特別史跡、日本100名城、山城100名城
 
■天下統一のため3年有余をかけ完成させた信長の夢跡。
山の中腹まで大手道がまっすぐ180m伸びている。
この両側に秀吉や家康などの家臣の屋敷が階段状に並んでいる。
信長の自信と誇りがありありと見える。
そんな城も完成3年後に「本能寺の変」で炎上。
 


6.立花山城

クリックで登山マップ

福岡県福岡市 城主:立花宗茂
山城100名城
 
■筑前を治める重要な要衝で山頂からは玄界灘まで一望でき、大陸貿易で栄えた博多の町を見下ろせる。
大友・毛利・島津が250年間争奪戦を展開した。
標高367m山上からの眺めは港町博多全体が見渡せすばらしい。登城すれば誰しも「この拠点を我が物にしたい」と実感できる。


7.大坂城
大阪城 2016.4.2

大阪城 2016.4.2

大阪府大阪市 城主:豊臣秀頼
国特別史跡、日本100名城
 
■1614冬・1615夏の陣で豊臣氏は滅亡。その後、徳川の威厳を示さんと改修規模壮大。
ちなみに備前国犬島から運んだ桜門桝形石は約130トン/個で城内最大。
とにかく豊臣の影を消したい意向がありありとみえる。
 


8.月山富田城

クリックで安来市

島根県安来市 城主:尼子経久
国史跡、日本100名城、山城100名城
 
■山陰の覇者尼子氏が本拠を構え、170年間の尼子氏六代の盛衰の舞台。
小丘ながら登り口3か所以外は断崖絶壁で後方の詰城と合わせて戦国屈指の要害。一時期山陰山陽で11か国を領したが徐々に総合力を落とし毛利氏の前に落城。
詰城からは日本海まで眺望がよい。


9.山中城

山中城 2018.12.16

静岡県三島市 城主:北条氏康
国史跡、日本100名城、山城100名城
 
■小田原防衛の最前線。豊臣方4万(北条軍の10倍)の総攻撃に必死の防戦もかいなく鉄砲と圧倒的兵力の前にわずか半日で落城。
石を使わない土だけの山城は全国的にも非常に珍しい。
うね堀・小路堀の見事な北条式遺構が残る。 
 


10.能島(のしま)城

能島城 2021.4.21

愛媛県今治市 城主:村上武吉
国特別史跡、続日本100名城
 
■「日本最大の海賊」と恐れられた村上水軍の1つ能島村上氏の本拠地。
自然の急潮流に阻まれた能島と鯛崎島を連結し全体を要塞化した海城。「毛利厳島の戦い」や「石山本願寺の戦い」にも擁護参戦。その後ここを追われた武吉は転々とし最終、周防大島で眠る。
カレイ山展望公園から島の位置関係がよくわかる。
 


 (注)城の写真はホームページ担当の鷲見が所有する画像です。手元に写真の無い城にはガイドリンクを付けました。 
 皆様のご興味がお有りでしたら、次の10城のリストを作成しようと思います。いかがでしょうか? 
 このように、皆様の活動を支部ホームページでご紹介したいと思います。ご意見ご要望はこちらのお問い合わせまでお知らせ下さい。

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