小説家として生き生きと! 境港市の南家久光さん

 鳥取県境港市に在住の南家久光さんは、パナソニックご卒業後小説家として活躍されています。もともと地元の銀行員だった南家さんは、縁があり2001年に鳥取県大山の保養所「松山荘」の支配人として松下電器に入社され、その後長野県の「パナソニックリゾート蓼科」に転勤され、2012年にご卒業となりました。
 元々文章を書くことが好きで、中学生の時から投書などしており、将来的には文筆家を目指し、関西の大学時代には遊びは控え小説家になるための勉強をしていたということです。大学卒業間際に中央公論新人賞に応募したものの受賞とはならず(のちに初出版となった「冬の声」)、小説家への道は厳しいものと思い知らされました。そして成功するには東京で鍛えたいと思っていたものの、事情により境港市に帰ることになり、地元の銀行への入行となりました。しかし志の火は絶えることなく、その後保養所の支配人の頃、米子市の同人誌『米子文学』に参加し、現在は年に1〜2回発刊される「米子文学」へ小説を書き続ける日々を楽しんでおられます。
 銀行に入ってから、大学でやらなかったマージャンをし、行きつけのスナックと喫茶店を作ること を目標にし、それらがすべて作品を書く「こやし」になっており、今でも営業中のスナックと喫茶店は、小説の中にも登場します。
 初出版後「岬町恋歌」、「瓦礫の中に立ちすくむ時」など数作を刊行しておられ地元の風景などを織り交ぜた文章は、大変なじみやすく山陰の空気に触れることができる興味深いものと感じます。
 なお、最新刊はペンネーム「友川進次郎」で新しい題材の「石川ヤマト物語」という小説であり、今後の挑戦意欲が伝わってきました。
 小説を書くのは一匹狼的な部分があり、他人に教えてもらうことはなく、自分の経験、見識、思いなどをもとにした発想で書くものだと言っている南家さん、とても楽しそうに話しておられるのが印象的でした。

(情報:高橋和)

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