尺八のプロ誕生への道

金野 正道さん 58歳（掲載時）（千葉中）

尺八でプロデビューを間近に控えた金野さんは秋田生れ。子供の頃、お祭りでは横笛担当、ここに音楽活動の原点が。大学入学、迷わず邦楽部へアルバイトで費用を捻出し隣県長野市で開催の「尺八三本会」で衝撃的音と出会う。やるならこれだ！爾来現人間国宝の青木鈴慕氏に師事。新潟から「特急とき」で東京へ往復9時間掛けてレッスンは僅か30分、毎月通い続けた。車中は予習復習に充実の学生時代で腕前はセミプロ並みに。卒業と同時にプロの世界へと悩んだが会社生活を選択する。
　入社６年目に日本のアマチュアジャズバンドをリードする通工へ転勤。ＣＳＯとの競演で出演は年間10回を数え、その音色は更に磨きがかかる。95年５月演奏旅行で渡米。ニューヨークとアトランタでは日野皓正と競演。又、現役時代から続くギター奏者の友人とのデュオでチャリティーコンサートや老人ホーム訪問活動・小中学校音楽教育等幅広い。
　23年前琴古流尺八大師範免許皆伝以来その活動は目覚ましく。ＮＨＫＦＭ出演を始め日露国際交流フェステバルではロシアを訪問。特筆はＮＨＫ尺八大全集ＣＤ収録に参加ＣＤ収録に参加する等活躍し、今年12月尺八奏者のプロとして正式デビューする。地元船橋勤労福祉センターがその会場に。
　今後の夢は尺八古典・地唄筝曲・ポップスやギターデュオなど各ジャンル別でリサイタルやＣＤ録音・発売併せてチヤリティーコンサートや老人ホームへの継続訪問活動とか。座右の銘は「瞬間瞬間完全燃焼」と今後のご活躍を松愛会としても注目して行きましょう。

（記事・写真提供　小石川　功）

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