【奈良の民話/伝説⑪】中将姫の伝説

「中将姫の伝説

昔、奈良に都があったころ、右大臣藤原豊成に中将姫という美しいお姫様がいました。
姫は、幼い時に母を病気で亡くします。その後、父親の豊成は照夜の前という妻を迎えます。この継母は美しく成長する姫を妬み、ことあるごとにつらく当たりました。
そして、豊成が長い旅に出ている間に、家来に、中将姫を雲雀山に連れて行って殺してくるように命じました。ところが、家来は罪のない中将姫を殺すことはできず、山深くにかくまいました。
何年か後、豊成と中将姫は雲雀山で再開し、父は姫を屋敷に連れ戻そうとしますが、姫は當麻寺で出家します。
ある日、姫がお経をあげていると、尼僧があらわれて「蓮の茎を百駄あつめなさい」と言います。姫はそのとおりにして、その蓮の茎から糸を取り、五色に染めて、曼荼羅を織りました。それが、極楽浄土の様を表した「當麻曼荼羅」だと言われています。

この中将姫の伝説は、近世に入って、説教節、浄瑠璃、歌舞伎とさまざまに脚色され、伝えられていきました。

(2021.4.14 小西 宏明)

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