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北東北 歩こう会「健康かわら版」5月

北東北ホームページ及び歩こう会担当の福山です。コロナ禍で会員の皆さまが集まっての行事も出来ないためホームページの更新が出来ない(サボっているだけとの指摘もあり(笑い))状態が続いています。そこで、私のネット上の知り合いの方(趣味の世界で)が、ご本人のブログに書かれている健康に関する記事について転載の許可を頂きましたので「健康かわら版」として不定期ですがホームページにアップさせて頂きます。なお、この方は中国地方の瀬戸内海に浮かぶ島で診療所を担当されている「へき地勤務のお医者さん」です。

では、まずは、第一回目として

コーヒーを飲む高齢者には肺炎が少ない?

 コーヒーや紅茶、緑茶、水などの飲料用液体は我々の生活に欠かせないもので、何かしらのものを飲んでいるだろう。そして、お茶を愛飲している人は虫歯が少ないとか、紅茶党に心疾患が少ないと言った統計的な観察記録が報告されていた。それらすべて私が元気のいい若い医師だった頃の記憶では単一施設での観察であり、母集団がそれほど大きなものではなかった。今で言うエビデンス・レベルがそれほど高いものではなかったと思う。しかし、例えばコーヒーを飲む人にうつ病が少ないと聞くと、自分がコーヒーを好きなだけに、大喜びで我田引水と言ったことをやっていた。以下のイタリック体で示した部分はその抜粋コピー。

 コーヒーを1日に2杯以上飲む高齢者は肺炎のリスクが低い可能性を示唆するデータが報告された。他方、緑茶の摂取は肺炎リスクとの関連が見られないという。大阪市立大学医学部の近藤亨子氏らの研究によるもので、詳細は「Scientific Reports」に3月10日掲載された。

 米国からはコーヒー摂取量が多い人は肺炎のリスクとコーヒー摂取量が逆相関するとのデータも報告されている。肺炎は日本人の死因の上位に位置し、特に高齢者ではそのリスクが高いため、コーヒー摂取で肺炎リスクが低下するのなら、予防医学上のメリットも少なくない。ただ、日本人でのコーヒー摂取量と肺炎リスクの関連はまだ十分に検討されていない。近藤氏らの研究は、この点を明らかにする試みであり、コーヒーとともに日本人の生活に定着している緑茶の摂取量との関連も検討した。

 肺炎のリスクに影響を与える可能性のある因子〔ワクチン接種、BMI、基礎疾患(呼吸器疾患、高血圧、糖尿病、心疾患)、ADL、子どもとの同居、喫煙・飲酒習慣など〕で調整後の解析で、コーヒー摂取と肺炎の間に以下の関連が認められた。コーヒーを全く飲まなかった人と比較すると、1杯未満/日の人の肺炎に対するオッズ比と95%信頼区間は0.69(0.39~1.21)、1杯/日では0.67(0.38~1.18)、2杯以上/日では0.50(0.28~0.88)となり、1日に2杯以上コーヒーを飲んでいた人のオッズ比は有意に低く、用量反応関係も有意だった(傾向性P=0.024)。

 緑茶の摂取については、1杯未満/日の人と比較すると、肺炎に対するオッズ比は1~2杯/日の人は1.22(0.68~2.19)、3~4杯/日では1.18(0.67~2.05)、5杯以上/日では1.08(0.61~1.93)となり、有意な関連は認められなかった。これらの結果から著者らは、「コーヒーを飲まなかった人に比べて、1日に2杯以上を飲んだ人で肺炎に対するオッズ比の低下が認められた。緑茶の飲用は肺炎と関連がなかった」としている。この結果の背景として著者らは、「カフェインやその代謝産物のテオフィリンによる呼吸機能改善作用や抗炎症作用、ポリフェノールによる腸内細菌叢の調整作用が、肺炎リスクを抑制する可能性がある」と考察している。

 私は大のコーヒー党で、病昂じてコーヒー豆の自家焙煎までやるようになった。だから、この結果は大いに知ってもらいたいなどと考えている。高齢者は細菌感染に対する抵抗力が低下しているので、若い人なら肺炎にならないような場合にも簡単に肺炎になる。誤嚥してもそれを誤嚥と認識できないで、咳嗽(がいそう)による排出などができなくなっていることも肺炎になる過程を側方から強化するように作用している。だから、日常的な生活習慣の中で肺炎にかかりにくい体質を作ることができるのであれば、これは朗報だ。コーヒーを飲んで元気な日々を送ろう。

注)オッズ比:統計学における事象の起こりやすさを表す指標で、ある事象が起こる確率(p)を、その事象が起こらない確率(1-p)で割ったものです。

注)咳嗽(がいそう):肺や気管などの呼吸器を守るために、外から入ってきたほこり、煙、風邪のウイルスなどの異物を気道から取り除こうとする生体防御反応が咳(咳嗽=がいそう)です。

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