迫力の鞍馬の火祭

2022年12月31

観光客見物コースマップ

 もうだいぶ前のことになってしまいましたが、10月22日に3年ぶりに開催された鞍馬の火祭に行って来ました。
 火祭りというものは初めてだったのですが、すごい迫力に感動してしまいました。
 毎年10月22日に開催されるのですが、今年はたまたま土曜日と重なり、しかも3年ぶりということもあったのでしょう、叡山電鉄鞍馬線は通勤ラッシュピーク時さながらの混雑でした。コロナ対策が緩和されてきたため、外国人観光客もかなり見受けられました。

 火祭りは、午後6時ころから始まり、最初に小さな子供から、順次大人まで松明を担いで、かがり火を灯した街並みを練り歩くというもの。
 クライマックスは、練り歩いていた松明が午後9時ころに鞍馬寺山門前に大集結して、山門前の階段が松明で埋め尽くされるというもの。

鞍馬駅前付近は既に観光客の波

 9時頃のクライマックスには大分余裕をもって6時半過ぎに鞍馬駅に到着、適当に食事をとりながらクライマックスを待つつもりで行ったものの、着くとそこは既にひとひとひと。
 大勢の警察官が交通整理を行っていて、立ち止まらず歩きながら見物するように促され、人波にもまれながら山門前まで…。コンビニはもとより無し、営業している食堂は無し、開いているのは漬物や民芸品を置いているお土産屋のみ。

 山門前まで来て、やっと「4人様席あり」と手書きの段ボールを張ってある食堂らしき店を見つけ、入ろうとすると「二人ではダメ」。諦めかけたところに、横から親子連れさんが「うちと一緒に入りませんか、でも高いんですよ」。聞くと、クライマックスを見るための2階の観客席4人分が空いているとのこと、但し席代だけで「え~っ!」と驚く1人〇,〇〇〇円。2階の観客席を取れば、1階の食堂が利用できるというものの、こちらも二人ではダメで4人一組、食事代は別料金。なるほど、席が埋まらないわけだ、と納得した次第です。
 一瞬迷ったものの、あったかい食べ物と飲み物(酒?)がたまらなく欲しかったのと、せっかく来たのにクライマックスが見れなかったら…、と思い、親子連れさんに「うちは食事もしたいのですが付き合っていただけますか」ということで大枚をはたいて入ることにしました。
 ちなみに店の名前は「油屋」。例年は2~3の会社が借り切りで利用する山門の目の前の特等席、今年はコロナで少し空いていたため一般客用に回したとのこと。高いはずです。
 でも、後々時間が経つにつれ、私の中では「大正解やった!」に変わっていきました。

街を練り歩く大人の松明・クリックでyoutube画像へ

 観光客は、松明の巡行に合わせ一方通行で街並みの奥の折り返し地点まで行きますが、帰りは街並みの裏側、暗い畑のあぜ道のようなところを通って戻ってきます。もう一度松明の巡行を見るには、スタート地点に戻って再度人波に加わっていかなければなりません。1周おそらく1km前後ですが、なかなか進まないため約1時間かかります。
 山門前のクライマックスがうまく見れるかどうかは、人波に加わるタイミングと、人波に逆らってスピード調整することに係ってきます。
 クライマックス見物場所は確保したものの、人波にもまれながらの見物も体験したいと、油屋を出て人波に加わってみました。
 ひとひとひとで思うようには進めないまどろこしさはありますが、間近で見る松明は熱く、かなりの迫力があり、これはこれで見る価値はあるな、と思いました。

 人波にもまれて1周して油屋に戻ったころ、松明の集結が始まりました。
 気づくと、山門前の階段奥の方には、既に数十人の松明の担ぎ手の若者が集まっており、更に次々と松明が集まってきます。

山門前の階段を埋め尽くす松明・
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続々と山門前に集結する松明・
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 集められた松明は、燃え尽きる前に小さいものから順に階段一番下の焚火に投げ込まれ、この焚火も徐々に大きくなっていきます。
 山門前は、終結した松明が増えるにしたがって、階段の上の方から下の方に徐々に押し寄せるように近づいてきて、担ぎ手の「サイレイヤ、サイリョウ」の掛け声もだんだん大きくなってきます。担ぎ手は掛け声に合わせ、大きく体をゆすりはじめます。
 次々に松明が焚火に投げこまれて行き、最後の大松明が焚火に投げ入れられると、「サイレイヤ、サイリョウ」の掛け声は最高潮に・・・。(ちなみに「サイレイヤ、サイリョウ」とは「祭礼や祭礼」の意)

燃える松明の前で大合唱・
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最後の大松明が燃やされ、
一段と大きな炎が…

 オレンジ色の炎が勢いよく立ち上るのを前にして、最後に「うおおっ!」、「うおおっ!!」、「うお!!」の雄叫びが暗がりに響き渡り、クライマックスの幕が閉じました。
 あとは神籬[ひもろぎ](神輿に代わるもの)が街並みの南に位置するお旅所まで巡行して、火祭りは全て終了です。

 バチバチと火の粉を空にまき散らす巨大焚火の炎、ぎっしりと埋め尽くされ激しく燃える松明、夜空にこだまする担ぎ手の大きな掛け声・雄たけび、どれもがものすごい迫力で迫ってきて感動の一夜となりました。

(4班 多々納 記)

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